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2020/01/21

【重要】リチウムイオン電池等による発火事故防止に向けて、各主体で求められる取り組み

令和元年11月、当協会と契約しているプラスチック製容器包装のリサイクル事業者において、大規模な発火事故が発生し、工場建屋及びリサイクル工程に大きな被害がありました。
消防・警察の現場検証の結果、「市町村のプラスチック製容器包装ベールに混入した発火危険物が原因である可能性が高い」との見解でありました。
 

【被災した工場の様子】


大きな被害があった建屋の外観



発火原因となったプラスチック製容器包装ベールを保管していた場所



火災は、約1000℃にもなったと言われており、建屋の天井、鉄鋼は曲がってしまった。



プラスチックをリサイクルする再商品化工程は使用不可となり、今年度の再商品化事業を辞退しなければならなくなった。
 
※写真画像の無断転用、無断転載を禁じます。

 


   当協会登録の全国の再生処理事業者での発煙・発火トラブル件数は、令和元年12月末時点で230件となりました。平成30年度で2社、令和元年度(今回)で1社、大きな火災被害が発生しています。
これ以上、プラスチックのリサイクルする工場の被害が発生した場合、全国の市町村から引き取っているプラスチック製容器包装(約66万トン/年)の一部のリサイクルを行うことが出来なくなる可能性があります。
 
  以下に記載する当協会が必要だと考える対策案について、国や関係団体等と協議を重ねております。


 

当協会が必要だと考える施策・仕組み(案)

 
1.資源有効利用促進法におけるリチウムイオン電池の再資源化率目標値の検討
  
資源有効利用促進法で、リチウムイオン電池の再資源化率目標値は30%となっておりますが、目標値は再資源化率ではなく回収率にすべきであると考えます。
   案: 目標値(%)= 回収個数 ÷ 販売個数 ×100   
 リチウムイオン電池回収の目的について、「資源の有効活用」のみならず、「発火危険物の除去」という視点も重要視すべきだと考えます。
 
2.小型家電製品製造企業、販売時の取り組み
   ・市民の分別排出時に明確に分かる表示・マークを商品本体に表示することが必要と考えます。
  表示・マークがあればすべて解決する訳ではありませんが、市民が分別する際の目印を示すことは、分別排出を行う上で、効果的であると考えます。
   ・輸入品についても国内製造品と同様に、輸入業者による表示を徹底すべきと考えます。
   リチウムイオン電池内蔵電子機器を販売する際に、廃棄時の注意点の啓発が必要と考えます。
 
3.小型家電リサイクル法における小型家電回収量増加に関する施策
   電池が取り外せない・取り外しにくい小型家電は、市町村の小型家電リサイクル等によって回収されますが、拠点回収のケースが多く、拠点まで持っていく手間を感じる消費者は、可燃ごみやプラスチック製容器包装と一緒に排出してしまうケースが散見されます。
   また、以前は、小型家電リサイクル認定事業者等が市町村から有価物として小型家電を買い取っており、市町村としても小型家電リサイクルを推進しやすい環境にあったと思われますが、近年、資源相場の下落等により、逆有償でしか買い取れなくなり、市町村との契約を断念する事例があります。
   小型家電リサイクル法に基づく小型家電の回収量が減少すれば、プラスチック製容器包装の禁忌品である電池入りの小型家電製品の混入が増加する懸念があります。小型家電リサイクル法に基づく小型家電の回収量の増加施策が必要と考えます。


 

当協会が必要だと考える各主体の取り組み事例(案)


リチウムイオン電池等発火物対策として、当協会が考える各主体の取り組み事例(案)は以下のとおりです。
 
主体 実施していること 今後、実施が期待されること
容リ協会 ・市町村、市民への普及啓発
・国、電池団体、各リサイクル団体、関連団体との意見交換・情報共有
・発火物混入防止の効果的な啓発・除去方法の分析と全国市町村への周知・普及
・出前講座、各種イベント等での普及啓発
・発火物混入低減で効果をあげている市町村啓発事例を全国に情報提供
・発火物除去で効果をあげている市町村中間処理施設の事例を全国に情報提供
・市町村関係者、産業廃棄物関係者など、現場の火災被害者との連携強化、連携した活動実施
市町村 ・ポスター、チラシ、動画等を活用した市民への普及啓発
・収集運搬事業者、中間処理事業者との情報共有・連携
・廃棄物減量等推進員の活用
・小学生等の環境学習カリュキュラムへの本テーマの導入
・小型充電式電池の一般廃棄物としての分別収集とJBRCへの引き渡しの促進
・小型家電リサイクル回収量の増加に向けた回収場所の拡大、回収方法の多様化
・日本たばこ協会が行う加熱式たばこ自主回収への協力
市町村の
中間処理施設
・発火物の除去
・発火物の展示等による見学者への啓発
・市町村、容リ協会、再生処理事業者への情報提供の促進
・確実な除去のための設備投資
・市町村との定期的情報・意見交換の実施
再生処理事業者 ・発火物の除去
・発火発煙の検知、適切な消火
・発火物除去のための設備投資
・発火発煙検知器の導入
リチウムイオン電池製造メーカー ・JBRCを通じた回収
・一般廃棄物ルート、産業廃棄物回収ルートによる多様な回収を実施
・廃棄時の注意点を市民啓発
 
小型家電製造メーカー(リチウムイオン電池利用メーカー) ・リチウムイオン電池リサイクルマークの本体表示(国内メーカー主体) ・市民が明確に認識できる識別表示の商品本体への表示(海外メーカーを含む)
・商品本体や取扱説明書に廃棄時の注意点(危険性)を明確に表示
小売店 ・JBRC回収BOXの設置 ・リチウムイオン電池内蔵製品の販売時に廃棄時の注意点を啓発
・JBRC回収BOXを市民が分かりやすい場所・見えやすい場所に設置
・関連団体、関連企業への協力要請
・小型家電リサイクル法における、リチウムイオン電池を含む電子機器の回収量増加策
・各都道府県・市町村への事務連絡等での啓発
・資源有効利用促進法におけるリチウムイオン電池の回収目標の見直し(再資源化率→回収率)
・リチウムイオン電池製造・利用メーカーへの識別表示指導
消費者 ・識別表示に従った分別排出  
※上記に記載した「今後、実施が期待されること」の欄に記載している事項は、あくまで当協会の案であり、実施が予定されていない事項も含まれております。 
 
上記に記載した対策の中でも、特に、以下の2点の対策が弱いと感じており、対策は急務です。
   1.リチウムイオン電池廃棄時注意点の市民啓発
   2.リチウムイオン電池・リチウムイオン電池を含む電子機器の回収量増加
 
繰り返しになりますが、リチウムイオン電池等の発火危険物による火災事故により、これ以上、プラスチックのリサイクルする工場の被害が発生した場合、全国の市町村から引き取っているプラスチック製容器包装(約66万トン/年)の一部のリサイクルを行うことが出来なくなる可能性があります。
各主体が積極的に取り組むことが急務です。
 以上
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