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令和元(平成31)年度 調査結果概要

エディタ

令和2年4月20日更新

1.プラスチック製容器包装ベール品質調査結果の概要

(1) 調査期間:平成31年4月~11月
(2) 調査場所:再生処理事業者工場内
(3) 調査方法及び評価:「プラスチック製容器包装ベールの評価方法」による
(4) 調査対象保管施設数及び構成市町村数、実施保管施設数及び構成市町村数


表1) 平成29年度~平成31年度調査対象保管施設数(構成市町村数)と調査実施保管施設数(構成市町村数)推移
                                     (第一回調査=令和2年3月16日現在)
 

年度 調査対象
保管施設数
調査対象構成
市町村数
実施保管
施設数
実施保管施設
カバー率
実施構成
市町村数
実施構成市
町村カバー率
31 年度 746 1,013 738 99% 1013 100%
30 年度 747 1,021 740 99% 1021 100%
29 年度 745 1,017 739 99% 1012 100%
 

(5) 市町村・一部事務組合担当者立会件数

平成21年度より、第一回目品質調査への立会を任意で実施。

表2)市町村担当者の調査立会比率

  実施保管
施設数
立会実施した
保管施設数
立会比率(%)
31年度 738 449 61%
30年度 740 426 58%
29年度 739 444 60%

 

2. 評価概要

 (1) 「破袋度」評価

各市町村等の中間処理施設で収集袋を破袋し、異物を除去することは、その後のリサイクル工程の安全と効率化のために重要な項目である。
 平成18年度以降、定量評価を実施して改善が進んで来ていたが、22年度の調査において、収集袋に裂け目を入れただけで収集物が入ったままのものが散見されたため、23年度から評価基準を変更し、「裂け目のある収集袋で内容物が残っており、内容が確認できない」収集袋も未破袋と数えることとした。破袋度評価は近年、Aランク割合が90%を下まわっていたが、平成31年度は改善が図られ、ポイントアップし92%であった。

 

評価方法)
 床に広げた状態の60kg~80kg(総重量を測定)のサンプルを評価する。
 a.収集袋が破袋されずにベール化されている状態を見る。
 b.未破袋の数量を数える。数を評価対象重量で割り込んだ個数/kgを測定する。

(評価点数)
 Aランク=殆ど破袋されている(基準:0.2個未満/kg)
 Bランク=少し破袋されていない袋が見られる(基準:0.2個以上0.4個未満/kg)
 Dランク=破袋されていない袋がかなり目立つ(基準:0.4個以上/㎏)

 

表3) 破袋度

  5点 3点 0点 評価計
31年度 評価数 681 43 14 738
92% 6% 2% 100%
30年度 評価数 632 80 28 740
85% 11% 4% 100%
29年度 評価数 599 94 46 739
81% 13% 6% 100%

 
(2) 「容器包装比率」の評価と判定

容器包装比率は、プラスチック製容器包装の再商品化率を左右する非常に重要な項目。
協会では、平成18年以降、品質改善の最重点項目として改善に取り組んでいる。
年々改善が図られ、Aランクが95%と問題ない結果となっている。

 

(評価方法)
 床に広げた状態の60kg~80kg(総重量を測定)のサンプルを評価する。
 a.分別基準適合物以外の異物を取り出し、その重量を測定する。
 b.サンプル総重量から異物測定値を差し引き、容器包装の重量を算出する。

<異物区分>

  • 汚れの付着したプラスチック製容器包装
  • 指定収集袋および市販のごみ袋
  • PET区分の容器
  • 他素材の容器包装
  • 容器包装以外のプラスチック製品
  • 事業系廃棄物
  • その他
  • 禁忌品

(判定基準)
 容器包装比率により以下のランクとなる
 Aランク:90%以上
 Bランク:85%以上、90%未満
 Dランク:85%未満

表4) 容器包装比率

  Aランク Bランク Dランク 評価計
31年度 評価数 717 18 3 738
97% 2% 0% 100%
30年度 評価数 710 20 10 740
96% 3% 1% 100%
29年度 評価数 705 28 6 739
95% 4% 1% 100%


(3) 「禁忌品」の評価と判定

引き取りベールからの医療系廃棄物と危険品のいずれかの混入の度合いを評価する。
平成30年度も、混入有のDランクの割合が前年度とほぼ横ばいで推移しており、改善が進んでいない。特に、モバイルバッテリー、加熱式タバコ、電子機器のバッテリーなど、リチウムイオン電池を含む電子機器がプラスチック製容器包装のベールに混入し、再生処理事業者での発火トラブルが近年増加しているため、禁忌品の混入防止が大変重要な課題となっている。

 

(評価方法)
 床に広げた状態の60kg~80kg(総重量を測定)のサンプル中に「医療系廃棄物」および「危険品」に該当するものが混入しているか評価する。
 a.該当物が混入の場合は、品名と数量を記録する。

(判定基準)
 「医療系廃棄物」「危険品」の混入がなければAランク、いずれかあればDランク

表5) 禁忌品の評価

  Aランク Dランク
31年度 評価数 432 306 738
59% 41% 100%
30年度 評価数 433 307 740
59% 41% 100%
29年度 評価数 427 312 739
58% 42% 100%


(4) 「医療系廃棄物」と「危険品」の混入

• 医療系廃棄物は、近年の在宅医療の普及で、年々注射器本体、針付の注射器等生活医療製品の混入が多くなっている。住民への排出指導、地元医師会、薬剤師会との処分方法の調整等が望まれる。
• 特に、電池、ライター、カミソリ等の危険品の混入率は依然として高く、改善が進んでいない。

表6) 医療系廃棄物、危険品の混入

混入の有無 合計
医療廃棄物 評価数 692 46 738
率(31年度) 94% 6% 100%
率(30年度) 94% 6% 100%
率(29年度) 92% 8% 100%
危険品 評価数 451 287 738
率(31年度) 61% 39% 100%
率(30年度) 61% 39% 100%
率(29年度) 61% 39% 100%


(5) 破袋度と容器包装比率の相関

表7) 破袋度と容器包装比率の関係

破袋度評価点 容器包装比率ランク 合計
Aランク Bランク Dランク
0点 評価数 9 4 1 14
64% 29% 7% 100%
3点 評価数 38 5 0 43
88% 12% 0% 100%
5点 評価数 670 9 2 681
98% 1% 0% 100%
合計 評価数 717 18 3 738

 

(6) 破袋度と禁忌品の相関

表8) 破袋度点数と禁忌品の有無の割合
 

破袋度評価点 禁忌品の有無 合計
混入無 混入有
0点 評価数 6 8 14
43% 57% 100%
3点 評価数 15 28 43
35% 65% 100%
5点 評価数 411 270 681
60% 40% 100%
合計 評価数 432 306 738

以上

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