日本容器包装リサイクル協会ニュース No.77
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容リ協ニュースNo.77 February 2018 9  「その頃、全国のほとんどの市町村では、国の方針もあって大型の焼却施設を新設し、燃やした後に出る灰を埋立ていました。志布志市も新たに大型の焼却施設をつくるという選択肢はあったはずですが、あえて焼却処分ではなく分別によるリサイクルという道を選んだ。1997年から容器包装リサイクル法の本格実施がはじまっていたこともあり、もうごみを燃やす時代ではないと考えたのだと思います」 1999年には民間企業の協力により中間処理施設である「そおリサイクルセンター」が完成。翌2000年から分別収集を通じたごみの資源化に取り組みはじめます。 志布志市の分別収集で特筆すべきは、全国でも珍しい生ごみの収集です。週3回、市民は約600か所あるごみステーションに備え付けられた専用のバケツに、生ごみだけを分別して排出。これを専用の施設で発酵させ、堆肥として製品化しています。 「分別収集の開始当初は生ごみを資源物として分けず、一般ごみとして最終処分場に直接埋立ていました。しかし、生ごみだけを分別し堆肥化すれば宝物になるのですから、これをやらない手はありません。そこで、当市では2004年度から生ごみの分別収集・堆肥化に取り組みはじめました」(西川さん) 生ごみ収集を始めるに当たっては、その説明のために市の職員が2人一組でチームを組み、自治会を回って説明。その甲斐もあって、住民からの不満は一切なく、スムーズに新たな分別収集を始めることができたといいます。生ごみの再資源化を通じてリサイクル率を大幅にアップ最終処分場16,00014,00012,00010,0008,0006,0004,0002,0000埋立ごみ(トン)リサイクルごみ平成10年度平成11年度平成12年度平成13年度平成14年度平成15年度平成16年度平成17年度平成18年度平成19年度平成20年度平成21年度平成22年度平成23年度平成24年度平成25年度平成26年度平成27年度平成28年度●志布志市のごみの推移13,98413,98470707997992,7922,7923,6753,6753,7693,7693,7653,7656,2106,2106,7626,7626,9896,9896,4866,4867,1517,1517,5967,5967,6467,6467,9967,9967,6937,6938,0988,0987,8037,8037,3367,3367,0787,07810,97010,9709,3679,3677,7027,7027,1837,1836,2916,2913,6583,6582,4932,4932,6512,6512,4012,4012,3262,3262,4742,4742,5072,5072,4822,4822,5832,5832,4402,4402,4542,4542,2982,2982,3972,397分別収集開始19品目分別収集開始「生ごみ」の分別収集開始「小型家電」の生ごみのリサイクル生ごみ堆肥化処理施設委託業者による収集運搬生ごみ堆肥「おかえり循ちゃん」生ごみだけをバケツに入れます

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