日本容器包装リサイクル協会ニュース No.74
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容リ協ニュースNo.74 February 201712発酵調味料の中でもただひとつ、容器に着色PETボトルを使用していたアルコール発酵調味料。念願だった透明PETボトルの導入へ、業界をあげて取り組んだキング醸造株式会社の片井伸明代表取締役社長に、その経緯をお聞きしました。3Rの広場発酵調味料の中でもただひとつ、容器に着色PETボトルを使用していたアルコール発酵調味料。容器に着色PETボトルを使用していたアルコール発酵調味料。念願だった透明PETボトルの導入へ、業界をあげて取り組んだ念願だった透明PETボトルの導入へ、業界をあげて取り組んだキング醸造株式会社の片井伸明代表取締役社長に、キング醸造株式会社の片井伸明代表取締役社長に、料理酒などのPETボトルを、業界全体で透明化全国みりん風調味料協議会全国発酵調味料協議会 しょうゆやみりんなどの発酵調味料のボトルは、そのほとんどがPETボトルのリサイクルに適した容器として国から指定を受けています。しかし、料理酒やクッキングワインといったアルコール発酵調味料は、PET樹脂を使った容器であるにもかかわらず、市町村による分別収集の際にはプラスチック製容器扱いとなっていました。 「その理由は、アルコール発酵調味料で使用していた緑の着色PETボトルにありました」と話すのは、全国みりん風調味料協議会の会長で全国発酵調味料協議会の会員企業であるキング醸造株式会社の片井伸明代表取締役社長です。着色PETボトルは、透明PETボトルといっしょにリサイクルすると、再生ペット樹脂が そもそもアルコール発酵調味料が着色PETボトルを使用していたのは、光を遮ることで“褐変(かっぺん)”の進行を抑制するためでした。褐変は、日光などにさらされることで成分のアミノ酸と糖分が化学反応を起こして変色する現象。褐変しても品質に問題はないものの、消費者によっては見た目から劣化していると思う人もいるため、透明PETボトルの導入に当たってはこの褐変に対して別の解決策を講じなければなりません。製造工程の見直しで色が変化する褐変の問題をクリア透明PETボトルの導入でリサイクルしやすい容器へキング醸造株式会社片井伸明代表取締役社長(右)、佐々木利容生産本部本部長(左)薄く色づいてしまい、品質が低下してしまいます。しかも、しょうゆやみりんなどと同型の容器を使用していたことから、市民の中には分別収集の際に誤ってPET容器として出してしまう人も多く、容器の透明化を求める声が業界内でもありました。 そこで平成23年、全国みりん風調味料協議会及び全国発酵調味料協議会では、会員である企業がともに協力し、業界全体で念願となっていたアルコール発酵調味料における透明PETボトルの導入と、さらにそれが容リ法などの関係法令でのPETボトル扱いとなるような取り組みを始めました。

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