日本容器包装リサイクル協会ニュース No.72
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容リ協ニュースNo.72 May 201613容リ協プラスチック容器事業部の職員と話し合う浜松市・大石泰孝さん(右)緊急チラシ紹介チラシと配付したDVDトピックス・協会日誌 浜松市では、平成25年1月と2月、回収したプラスチック製容器包装に混入していたライターによって、搬入先のリサイクル工場でボヤが発生しました。さらに同年11月には火災事故まで起きてしまいました。市は緊急のチラシとして、「注意してください!処理施設で火災事故が発生しました!!」を市の広報誌に折り込んで32万世帯全戸に配付。反響は大きく、その後も地域の自治会の協力のもと、禁忌品の混入防止の市民周知に力を入れましたが、27年5月、またしてもリサイクル工場で発煙事故が起きてしまいます。 容リ協と浜松市は禁忌品の混入を減らすために、市民啓発方法や中間処理工程について何度も意見交換しました。 「手も尽くし、予算が厳しい中、もうどうしたらいいんだ、という状態でした」(環境部廃棄物処理課収集業務グループ・大石泰孝さん) 4月からは、環境美化推進員会議が各地区で順次開かれます。あわせて地域や自治会の要望に応じて開催する、ごみ減量や3Rに関する出前講座においてもDVD上映を計画しています。また、収集業務を委託している事業者には、DVDあるいはYouTubeでの閲覧を紹介しました。 容リ協は、大石さんからの相談を受け、市民周知にさらに力を入れることをすすめ、DVD「禁忌品混入防止のお願い」を提供しました。市の廃棄物処理課は、DVDの映像を見て、「わかりやすい」「電池の発火の映像は衝撃的」と評価。そこで28年1月、市内736自治会を統括する自治会連合会と市との定期的な会合である環境部会でDVDを紹介しました。ところが、「映像が長すぎる。短くないと見ないよ」との声が上がったのです。 そこで大石さんは容リ協の担当者に、「短くすれば、市民に働きかけやすくなる」と相談。容リ協では、急遽、7分間のショートバージョンを制作して大石さんに届けました。これをもとに大石さんは、全編版とショートバージョンをセットにしたDVDを作成。紹介チラシを用意して、翌2月の地区自治会連合会での理事会で、会長と理事51人に渡しました。 自治会連合会の理事からは、「他の自治会にも見せたい」「子どもにもわかりやすい内容」との反響がありました。長・短2本をそろえたことで、「短い方を見てみようか」という気持ちを誘い、わかりやすいという理解が得られると「ついでに長い方も見てみよう」となる方もいたようです。 「DVDを配ることができただけでも、これまでにないこと。そのうえ、市民の皆さんからいい評価もいただき、大きな手ごたえがありました」(大石さん)。浜松市自治会連合会の理事50人に手渡し、広めていく長・短2本セットで、普及の道をひらくあらゆる機会を通して、周知を展開ボヤ、火災の発生面積:1,558.06km2人口:約81万人静岡県浜松市

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