日本容器包装リサイクル協会ニュース No.71
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者や自治体など関係主体の連携が重要で、そうして初めて社会全体の消費意識を劇的に変えることができるのだと確信しました。ライオンも、ユニーさんと同様に環境保全に対する様々な取り組みが評価されて、2008年に環境大臣より「エコ・ファースト企業」として認定されました。「暮らし、まいにち、エコ。」という環境スローガンのもと、商品を購入したお客さまが毎日の暮らしの中で、無理や我慢をしなくてもいつの間にかエコにつながっているということを実感できるようにしたいと思っています。中でも今回のテーマであるグリーンコンシューマーの育成に向けた情報発信でいえば、商品のパッケージに印刷している環境ラベルの存在が挙げられるでしょうか。環境ラベルとは、原材料調達から廃棄までの各段階における環境負荷を定量的に評価するLCAの視点に基づいてエコ基準を設定し、どんな点がエコなのかという理由を記載したラベルです。当社の環境への想いを具現化したのが、この環境ラベルなのです。ごみじゃぱんは、神戸大学の学生が中心となり、容器包装ごみの発生抑制に取り組む非営利団体です。その活動の核となるのが「減装(へらそう)ショッピング」の推進です。減装ショッピングとは、スーパーの店頭に並んでいる同じカテゴリーの商品を購入し、容器包装の重量を計測。中身商品グラム当たりの容器包装の重量が少ない商品に推奨マークのPOPを付けるというものです。包装ごみを減らした商品の価値をご理解いただき購入の基準にしてもらうことで、ごみの問題を「捨てる」時ではなく「買う」時から考えるという消費者の意識改革を目的としています。減装ショッピングはユニーさんなど小売店にもご協力いただいていて、これまでに数店舗のお店で商品棚における推奨マークの表示を行なわせていただきました。皆さまの環境活動についてお話しいただきましたが、ライオンさんの環境ラベルの取り組みは、消費者への情報発信という観点からいうと興味深いですね。消費者からの反応はいかがですか。2014年から環境ラベルの表示を開始しましたが、パッケージには、狭いスペースに使用方法や注意表示など記載すべき情報が多くて、目立ちにくいという悩みがあります。また、表示にしっかり目を通すお客さまが多くはないという前提に立つと、まずは、気づいてもらうためにはどうすれば良いかというのが苦労している点です。ただ、直接説明させていただくと、お客さまは感心して興味を持っていただけるため、現在はエコプロダクツ展やユニーさんが鬼沢 良子さんNPO法人 持続可能な社会をつくる元気ネット事務局長藤津小島百瀬 則子さんユニーグループ・ホールディングス株式会社執行役員グループ業務本部グループ環境社会貢献部部長藤津 雅子さんライオン株式会社CSR推進部環境保全推進室室長小島 理沙さんNPO法人 ごみじゃぱん事務局長鬼沢藤津事業者(製造業)事業者(小売業)NPO消費者容リ協ニュースNo.71 February 20163

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