日本容器包装リサイクル協会ニュース No.71
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容リ協ニュースNo.71 February 201613 生協のプライベートブランド、CO・OP商品の新規開発やリニューアル時には、形状や包装材料の見直しを図ることで、容器包装の軽量化も進めています。食品分野ではパウチ容器の詰替用味付けのりを「容器を毎回捨てるのがもったいない」という組合員の声から開発しました。さらに、分別しやすい容器包装の開発にも着手し、パルメザンチーズでは容器の材質をすべてプラスチックにすることで分別の手間を省き、捨てる際に便利なパッケージへと仕様変更しています。 商品パッケージ以外にも、売場まわりでは、食品トレイなどの容器包装の軽量化や裸陳列(バラ積み陳列)の採用など、容器包装の削減も実施。マイバッグの利用促進にも早くから取り組み、有料化以前と比べて年間約4億枚以上のレジ袋の削減を実現しています。 こうしたリデュースへの取り組みを組合員にも広くPRするために、生協の各店舗では組合員向けの啓発活動にも注力しています。 「6月を環境月間、10月を3R推進月間として、リデュースをはじめとする3RについてのポスターやPOPを店頭に設置したり、店員が売場で直接説明するなどの啓発活動を行なっています。さらに、組合員向けの環境学習会を開催している店舗もあります。一人ひとりが環境について学び、意識を高めることが、社会全体での環境負荷低減につながると信じています」と新良貴さんは言います。商品から店頭まわりまで、容器包装のリデュースを実現 使用済み容器包装を回収してリサイクルする取り組みも、リデュース同様、組合員の声から始まりました。スタート時は組合員が店頭に立って、「紙パックは洗って、開いて、乾かして…」など容器包装を排出する際のルールを説明していた生協もあったそうです。現在、生協のリサイクル活動は、卵パック、食品トレイ、PETボトル、さらには容器包装に限らず、古着や段ボール、野菜くずや廃油にまで対象を拡大。また、宅配においても回収作業を開始し、配布する商品カタログや商品の内袋を宅配トラックの戻り便で回収する仕組みも実現しています。 さらに、新たなリサイクル活動の動きも始まっています。新良貴さんによると、地域生協の中にはエコセンターと呼ばれるリサイクル関連施設を設置して、回収した資源物を加工することで価値を高め、売却するところも増えてきているといいます。 「すでに9つの地域生協がエコセンターを設置済みで、前向きに検討中の地域生協も数多くあり、交流会を開催するなどしてノウハウを共有しています」 2020年に向けた環境政策の中でも、エコセンターの積極的な設置拡大など、3R活動を今後も積極的に推進することを宣言しています。日本最大の消費者組織のそうした姿勢は、わが国の3R活動を今後もますます元気に、力強く牽引し続けてくれるはずです。今後も自らの取り組みを通じて、わが国の3R活動を強力に牽引エコセンター交流会使い終わった本体ボトルに詰め替えて使うことができます。日本生協連ホームページ味付のり詰替用(上)回収した宅配カタログ、(下)圧縮された古紙容器を毎回捨てるのはもったいないです。組合員の声

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