平成15年度 事業報告書

1.特定事業者等からの受託による分別基準適合物の再商品化の実施
 
(1) 平成15年度再商品化の実施
    当協会では、再商品化業務規程に則り、下記の再商品化委託単価(主務大臣の認可)のもとに、特定事業者等から委託を受け、ガラスびん(無色、茶色、その他の色)、PETボトル、紙製容器包装及びプラスチック製容器包装に係る分別基準適合物の再商品化を実施した。各素材いずれも、前年に比べ再商品化委託単価が低下した。
  再商品化委託単価
   
  委託単価
(円/トン)
15年度
14年度
ガラスびん 無色
3,000
3,600
茶色
5,700
7,800
その他
8,600
9,100
PETボトル
64,000
75,100
25,200
42,000
プラスチック
76,000
82,000
   
    平成15年度におけるガラスびん、PETボトル、紙製容器包装及びプラスチック製容器包装に係る分別基準適合物の再商品化契約状況及び再商品化の実績は以下のとおりである。
  契約状況について
  (a)特定事業者からの受託状況
    法に基づき再商品化の義務を負うガラスびん、PETボトル、 紙及びプラスチック製容器包装関連の特定事業者67,196社(前年度63,595社)から以下のとおり再商品化を受託した。
   
  受託社数 受託予定量(トン) 受託予定金額(千円)
15年度
14年度
15年度
14年度
15年度
14年度
ガラスびん ガラスびん計
3,883
3,863
492,146
450,959
2,562,980
2,733,159
無色
3,350
3,325
216,751
216,254
650,251
778,514
茶色
1,714
1,707
157,127
139,364
895,626
1,087,042
その他
1,431
1,508
118,268
95,341
1,017,103
867,603
PETボトル
1,377
1,087
236,203
230,684
15,116,993
17,324,393
47,281
45,878
56,203
105,820
1,416,317
4,444,429
プラスチック
64,861
61,067
441,559
311,801
33,558,472
25,567,689
 
  (b)市町村負担分の受託(実績支払ベース)
    再商品化の義務が免除されている小規模事業者分については、その処理費用は市町村の負担とされている。
当協会が再商品化業務契約を締結し、上記再商品化委託単価により再商品化を行なった市町村負担分の受託状況は以下のとおりであった。
   
  受託量実績(トン) 受託金額(千円)
15年度
14年度
15年度
14年度
ガラスびん ガラスびん計
41,017
37,119
238,486
264,176
無色
9,596
8,974
28,787
32,304
茶色
20,871
18,650
118,972
145,468
その他
10,550
9,495
90,727
86,404
PETボトル
0
1,410
10,147
120,815
2,359
1,720
59,456
72,258
プラスチック
28,128
17,269
2,137,699
1,416,037
  (c)市町村との契約状況及び保管施設
    当協会との間でガラスびん、PETボトル、紙及びプラスチック製容器包装の分別基準適合物の引渡に関する業務実施覚書を締結した市町村及び保管施設は以下のとおりであった。
  全 体
   
 
(契約ベース)
(実  績)
15年度
14年度
15年度
14年度
1) 対象市町村総数
2,665
2,482
2,633
2,474
2) 保管施設数
1,971
1,863
1,935
1,837
  ガラスびん
   
 
(契約ベース)
(実  績)
15年度
14年度
15年度
14年度
1) 対象市町村総数
1,910
1,789
1,903
1,780
2) 保管施設数
1,032
1,020
1,016
1,007
    3) 引取量及び引取達成率 (単位:トン、%)
   
 
引取予定量
引取実績量
引取達成率
15年度
14年度
15年度
14年度
15年度
14年度
ガラスびん計
374,539
368,102
340,646
339,039
91.0
92.1
無色
120,122
112,592
109,086
102,788
90.8
91.3
茶色
143,542
142,304
130,274
130,311
90.8
91.6
その他
110,875
113,206
101,285
105,940
91.4
93.6
  PETボトル
   
 
(契約ベース)
(実  績)
15年度
14年度
15年度
14年度
1) 対象市町村総数
2,364
2,201
2,348
2,186
2) 保管施設数
1,296
1,254
1,282
1,240
    3) 引取量及び引取達成率 (単位:トン、%)
   
 
引取予定量
引取実績量
引取達成率
15年度
14年度
15年度
14年度
15年度
14年度
PETボトル
185,095
169,427
173,875
153,860
93.9
90.8
  紙製容器包装
   
 
(契約ベース)
(実  績)
15年度
14年度
15年度
14年度
1) 対象市町村総数
269
172
243
143
2) 保管施設数
180
124
158
107
    3) 引取量及び引取達成率 (単位:トン、%)
   
 
引取予定量
引取実績量
引取達成率
15年度
14年度
15年度
14年度
15年度
14年度
紙製容器包装
34,776
28,779
30,652
24,687
88.1
85.8
  プラスチック製容器包装
   
 
(契約ベース)
(実  績)
15年度
14年度
15年度
14年度
1) 対象市町村総数
1,263
845
1,222
815
2) 保管施設数
777
561
744
534
    3) 引取量及び引取達成率 (単位:トン、%)
   
 
引取予定量
引取実績量
引取達成率
15年度
14年度
15年度
14年度
15年度
14年度
1.プラスチック
364,733
288,944
366,845
258,624
100.6
89.5
 材 料
87,066
55,548
84,401
51,122
96.9
92.0
 油 化
11,941
19,185
11,775
15,309
98.6
79.7
 高 炉
88,150
68,410
83,306
64,733
94.5
94.6
 コークス
125,470
121,471
140,262
103,336
111.8
85.0
 ガス化
52,105
24,330
47,101
24,124
90.4
99.1
2.トレイ
2,391
2,721
1,160
1,045
48.5
38.4
 材 料
2,301
2,686
1,160
1,042
50.4
30.8
 油 化
0
34
0
3
-
8.8
プラスチック計(1+2)
367,124
291,665
368,005
259,669
100.2
89.0
  (d)再生処理事業者の入札登録・落札状況等
    平成16年度の再商品化の入札を希望する再生処理事業者を官報公告により募集し、事業者登録を行った。確定した登録事業者を対象に保管施設ごとにガラスびん、PETボトル、紙及びプラスチック製容器包装の再商品化の入札を行い、ガラスびん104社、PETボトル59社、紙47社及びプラスチック74社を選定し、再商品化実施契約を締結した。入札登録・落札状況は以下のとおりである。
   
 
登録申込
登録(確定)
落札
15年度
16年度
15年度
16年度
15年度
16年度
ガラスびん 165 140 161 120 121 104
PETボトル 83 74 59 60 58 59
110 112 99 91 43 47
プラスチック 181 119 131 88 79 74
  再商品化製品利用状況について
  (a)ガラスびん(単位:トン)
   
 
15年度(117社)
14年度(107社)
ガラスびん製造用 217,118 (68.3%) 166,653 (52.4%)
その他の用途
(舗装用骨材、タイル・ブロック、ガラス繊維等)
100,648 (31.7%) 151,164 (47.6%)
317,766 (100.0%) 317,817 (100.0%)
  (b)PETボトル(単位:トン)
   
 
15年度(延べ117社)
14年度(延べ168社)
繊維
(ユニフォーム、カーペット等)
57,445 (46.2%)
58,940 (52.4%)
シート
(卵パック、ブリスターパック等)
50,021 (40.2%)
45,632 (40.5%)
ボトル(飲料ボトル等)
11,312 ( 9.1%)
606 ( 0.6%)
成形品(文房具、収集ボックス等)
3,944 ( 3.2%)
5,314 ( 4.7%)
その他(結束バンド、障子紙等)
1,576 ( 1.3%)
1,993 ( 1.8%)
124,298 (100.0%)
112,485 (100.0%)
  (c)紙製容器包装(単位:トン)
   
 
15年度(21社)
14年度(13社)
製紙原料 26,969 (90.25%) 20,284 (83.3%)
上記以外の材料 (家畜用敷料) 15 ( 0.05%) 157 ( 0.7%)
固形燃料 2,897 ( 9.70%) 3,917 (16.0%)
29,881 (100.00%) 24,358 (100.0%)
  (d)プラスチック製容器包装(単位:トン)
   
 
15年度(104社)
14年度(140社)
1.プラスチック 255,128 (99.6%) 179,238 (99.5%)
 材 料 (擬木、車止め等) 41,626 (16.2%) 23,426 (13.0%)
 油 化 5,847 ( 2.3%) 6,828 ( 3.8%)
 高 炉 58,811 (23.0%) 46,621 (25.9%)
 コークス 120,767 (47.1%) 91,175 (50.6%)
 ガス化 28,076 (11.0%) 11,188 ( 6.2%)
2.トレイ 1,022( 0.4%) 924 ( 0.5%)
 材 料 (日用雑貨品、トレイ等) 1,022( 0.4%) 921 ( 0.5%)
 油 化 0 (−) 3 (−)
256,150 (100.0%) 180,162 (100.0%)
  ○再商品化受託料金の精算
  再商品化受託料金の精算は、特定分別基準適合物ごとに特定事業者からの再商品化予定受託料金に対する再商品化実績費用を計算し、個々の特定事業者ごとに精算額を確定のうえ、過不足に応じて次年度の再商品化予定受託料金と加減し、精算する。
実績費用算出の主要項目である平成15年度の再生処理事業者への支払い対象量(「販売量」+「残さ」)は、ガラスびん339,368トン、PETボトル162,942トン、紙30,356トン、プラスチック356,970トンであった。
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(2) 再商品化業務システムの改善
    平成15年度は、昨年度に引き続きシステムの品質向上と安定化に努めた。再商品化事業者の管理強化と特定事業者遡及管理システムなど業務効率化に繋がるシステム機能の追加を行った。また、情報セキュリテイポリシーの策定による情報資産管理の徹底とウィルス対策の推進を実施した。
また、更なる業務効率化と運用維持コストの削減を目指した次期業務システムの企画を終え、基本設計に着手し実施中である。
次期業務システムは、インターネットを活用した電子入札・電子契約、オンライン利用者の利便性・操作性向上と手続きの簡素化など有効性の高いシステムを実現する。
(3) 設備審査の実施
    ガラスびん、PETボトル、紙製容器包装及びプラスチック製容器包装の再商品化事業者を入札・選定するにあたり、再生処理施設等が所要の水準にあるか否かを事前に審査することとしている。審査の実施に当たっては、その審査が合法的、かつ公正・透明性のあるものであることを確保するために、第三者の技術専門機関に委託し、再生処理施設等の施設ガイドライン、審査マニュアル等に基づき審査を行った。
また、上記設備審査の他、既存施設の稼働状況並びに未処理在庫調査等につき別途現地調査を実施した。
その結果、平成15年度においてガラスびん107社108施設、PETボトル37社40施設、紙73社75施設、プラスチック113社115施設に対し現地審査を行った

(4

指定保管施設における分別基準適合物の品質調査の実施
    当協会では、分別収集品の品質向上のための情報共有化を図る目的で、引き取り・再生処理を行っている事業者の協力を得て、市町村の立会いを求め、分別収集品の品質実態調査を適宜実施している。
プラスチック容器事業部では、平成14年度に引き続き2度目の分別基準適合物の品質調査を全指定保管施設の95%にあたる599施設を対象に実施した。調査の結果、評価A,Bランクの施設が409(68%)となり前年度より増加した。再商品化に支障をきたす可能性があるDランクの施設が依然として190(32%)あった。結果については、直近の市町村説明会で報告し、品質の維持、管理への協力をお願いした。なお、16年度についても、引き続き品質調査を実施し、調査結果をホームページで市町村名をあげ公表する計画である
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(5)

商工会議所・商工会等への契約代行業務の委託
    平成16年度における再商品化の実施にあたり、特定事業者との再商品化委託申込み及び再商品化委託契約に関する業務の一部(再商品化委託料金の収受は除く)を日本商工会議所・商工会議所及び商工会連合会・商工会へ委託した。(以下詳細略)
(6) 平成16年度再商品化への取り組み等
    平成15年度再商品化業務と並行して、 別紙「平成16年度再商品化に向けたスケジュール」(平成15年度事業)に記載のとおり、平成16年度再商品化に向けた種々の準備作業を行った。
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