プラスチック製容器包装ベール品質調査結果概要
平成21年10月末日現在
1. 第一回品質調査結果の概要
(1) 調査期間:平成21年4月~10月末日
(2) 調査場所:再生処理事業者工場内
(3) 調査方法及び評価:「プラスチック製容器包装ベールの評価方法」による
(4) 調査対象保管施設数及び構成市町村数、実施保管施設数及び構成市町村数
- 調査対象保管施設数=691 構成市町村数=917
- 調査実施保管施設数=680 調査実施保管施設のカバー率は98%
- 調査実施構成市町村数=904 調査実施構成市町村数のカバー率は99%
表1) 平成14年度~平成20年度調査対象保管施設数(構成市町村数)と調査実施保管施設数(構成市町村数)推移
(第一回調査=平成21年10月末日現在)
| 調査対象 | 調査対象構成 | 調査実施保管施設 | 調査実施構成市町村 | |||
|---|---|---|---|---|---|---|
| 保管施設数 | 市町村数 | 数 | カバー率 | 数 | カバー率 | |
| 21 年度 | 691 | 917 | 680 | 98% | 904 | 99% |
| 20 年度 | 674 | 895 | 647 | 96% | 861 | 96% |
| 19 年度 | 642 | 859 | 620 | 97% | 834 | 97% |
| 18 年度 | 635 | 835 | 583 | 92% | 779 | 93% |
| 17 年度 | 671 | 991 | 615 | 92% | 927 | 93% |
| 16 年度 | 696 | 1172 | 625 | 90% | 1058 | 90% |
| 15 年度 | 634 | 1046 | 567 | 89% | 934 | 89% |
| 14 年度 | 466 | 667 | 390 | 84% | 573 | 86% |
※21年度調査未実施保管施設は11。
(5) 市町村・一部事務組合担当者立会件数
平成21年度より、第一回目品質調査への立会を任意で実施。
表2) 市町村担当者の調査立会比率
| 調査実施 | 立会実施 | 立会比率 | |
|---|---|---|---|
| 保管施設数 | 保管施設数 | ||
| 21 年度 | 680 | 317 | 47% |
2. 評価概要
(1) 「ベールの汚れ」評価
汚れの中には、各市町村の中間・保管施設の管理(機械錆、油等の付着)と、排出者(住民)による食物残渣付着に起因するものがあり、いずれもリサイクルの環境負荷の面から、十分注意する必要がある。汚れの発生が、中間処理施設あるいは排出者(住民)のどちらに起因するかを見極め、対策をとる必要がある。ベール表面上の汚れに問題があった0点の構成比に大きな変動は見られなかったが、5点の構成比が上がっており改善は進んでいる。
(評価方法)
無作為に取り出したサンプルベールの外観の汚れを、目視により評価する。
a.収集運搬、選別圧縮梱包の工程で発生する機械、装置等によるベールの汚れの状態を見る。
b.外観からも食物残渣による汚れ、カビ、固まり、汚れの飛散、油のべとつき等の状態を見る。
c.ベールの臭気の状態、虫等の発生の状態を見る。
(評価点数)
5点:ほとんど汚れが見られない
3点:少し汚れが見られる
0点:汚れがかなり目立つ
表3) ベールの汚れ評価比較
| 5点 | 3点 | 0点 | 評価計 | ||
|---|---|---|---|---|---|
| 21年度 | 評価数 | 440 | 218 | 27 | 685 |
| 率 | 64% | 32% | 4% | 100% | |
| 20年度 | 評価数 | 375 | 241 | 35 | 651 |
| 率 | 58% | 37% | 5% | 100% | |
| 19年度 | 評価数 | 368 | 227 | 28 | 623 |
| 率 | 59% | 36% | 5% | 100% | |
(注.調査対象保管施設数:680に対し、評価計:685については、ベール種類が2種類ある保管施設が5箇所あるため、以下同様)
(2) 「破袋度」評価
各市町村等の中間処理施設で収集袋を破袋し、異物を除去することは、その後のリサイクル工程の安全と効率化のために重要な項目である。破袋度の配点基準は、以下の通りで定量化して評価を実施している。18年度から、収集袋の破袋を、「引き取り品質ガイドライン」に明示し、20年は19年と比べ急速に改善が進んだ。21年度は更に改善が進んだ結果、5点評価が87%となり、0点は10%を大きく下回った。
(評価方法)
床に広げた状態の60kg~80kg(総重量を測定)のサンプルを評価する。
a.収集袋が破袋されずにベール化されている状態を見る。
b.未破袋の数量を数える。数を評価対象重量で割り込んだ個数/kgを測定する。
(評価点数)
5点:殆ど破袋されている(基準:0.2個未満/kg)
3点:少し破袋されていない袋が見られる(基準:0.2個以上0.4個未満/kg)
0点:破袋されていない袋がかなり目立つ(基準:0.4個以上/kg)
表4) 破袋度評価比較
| 5点 | 3点 | 0点 | 評価計 | ||
|---|---|---|---|---|---|
| 21年度 | 評価数 | 596 | 50 | 39 | 685 |
| 率 | 87% | 7% | 6% | 100% | |
| 20年度 | 評価数 | 509 | 63 | 79 | 651 |
| 率 | 78% | 10% | 12% | 100% | |
| 19年度 | 評価数 | 439 | 61 | 123 | 623 |
| 率 | 70% | 10% | 20% | 100% | |
(3) 「汚れ・破袋度」の判定
前述の破袋度の改善が更に進んだため、評価判定も押し上げられ、Aランクが86%と20年度より7%改善され、Dランクも10%を割る結果となった。
(判定基準)
「汚れ」「破袋度」いずれかで0点があれば、Dランクとなる。
Aランク:「汚れ」配点+「破袋度」配点8点以上
Bランク:同上 6点
Dランク:同上 6点未満
表5) 「汚れ・破袋度」の判定ランク比較
| Aランク | Bランク | Dランク | 評価計 | ||
|---|---|---|---|---|---|
| 21年度 | 評価数 | 591 | 30 | 64 | 685 |
| 率 | 86% | 5% | 9% | 100% | |
| 20年度 | 評価数 | 516 | 26 | 109 | 651 |
| 率 | 79% | 4% | 17% | 100% | |
| 19年度 | 評価数 | 452 | 24 | 147 | 623 |
| 率 | 72% | 4% | 24% | 100% | |
(4) 「容器包装比率」の評価と判定
この容器包装比率は、プラスチック製容器包装の再商品化率を左右する非常に重要な項目。
平成18年以降、品質改善の最重点項目として改善に取り組んでいる。
Dランク、Bランクが10%を下回り、Aランクが前年度を大きく上回っており、改善が急速に進みつつある。
(評価方法)
床に広げた状態の60kg~80kg(総重量を測定)のサンプルを評価する。
a.分別基準適合物以外の異物を取り出し、その重量を測定する。
b.サンプル総重量から異物測定値を差し引き、容器包装の重量を算出する。
<異物区分>
- 汚れの付着したプラスチック製容器包装
- 指定収集袋並びに市販の収集袋
- PET区分の容器
- 他素材容器包装
- 容器包装以外のプラスチック製品
- 事業系廃棄物・その他
- 禁忌品
(判定基準)
容器包装比率により以下のランクとなる
Aランク:90%以上
Bランク:85%以上、90%未満
Dランク:85%未満
表6) 「容器包装比率」の判定ランク比較
| Aランク | Bランク | Dランク | 評価計 | ||
|---|---|---|---|---|---|
| 21年度 | 評価数 | 567 | 64 | 54 | 685 |
| 率 | 83% | 9% | 8% | 100% | |
| 20年度 | 評価数 | 481 | 106 | 64 | 651 |
| 率 | 74% | 16% | 10% | 100% | |
| 19年度 | 評価数 | 433 | 112 | 78 | 623 |
| 率 | 69% | 18% | 13% | 100% | |
(5) 「禁忌品」の評価と判定
引き取りベールからの医療系廃棄物と危険品のいずれかの混入の度合いを評価する。
混入有のDランクの割合は増加傾向にあり、前年より改善が見られるものの依然高い混入率となっている。
(評価方法)
床に広げた状態の60kg~80kg(総重量を測定)のサンプル中に「医療系廃棄物」および「危険品」に該当するものが混入しているか評価する。
a.該当物が混入の場合は、品名と数量を記録する。
(判定基準)
「医療系廃棄物」「危険品」の混入がなければAランク、いずれかあればDランク
表7) 「禁忌品」の判定ランク
| Aランク | Dランク | 計 | ||
|---|---|---|---|---|
| 21年度 | 評価数 | 416 | 269 | 685 |
| 率 | 61% | 39% | 100% | |
| 20年度 | 評価数 | 339 | 312 | 651 |
| 率 | 52% | 48% | 100% | |
| 19年度 | 評価数 | 363 | 260 | 623 |
| 率 | 58% | 42% | 100% | |
(6) 「医療系廃棄物」と「危険品」の混入
- 医療系廃棄物は、近年の在宅医療の普及で、年々注射器本体、針付の注射器等生活医療製品の混入が多くなっている。住民への排出指導、地元医師会、薬局との処分方法の調整等が望まれる。
- 危険品の混入も悪化傾向。前年より改善するも、高い混入率となっている。
表8) 「医療系廃棄物」「危険品」の混入比較
| 混入の有無 | 無 | 有 | 合計 | |
|---|---|---|---|---|
| 医療系廃棄物 | 評価数 | 667 | 18 | 685 |
| 率(21年度) | 97% | 3% | 100% | |
| 率(20年度) | 96% | 4% | 100% | |
| 率(19年度) | 91% | 9% | 100% | |
| 危険品 | 評価数 | 425 | 260 | 685 |
| 率(21年度) | 62% | 38% | 100% | |
| 率(20年度) | 53% | 47% | 100% | |
| 率(19年度) | 62% | 38% | 100% |
(7) 破袋度と容器包装比率、禁忌品混入有無の相関
1)「破袋度」と「容器包装比率」の相関
過年度の結果からも、破袋度と容器包装比率には相関関係が認められる。
平成21年度調査結果において、容器包装比率Aランクが、前年度より上昇している反面、破袋度評価0点での容器包装比率Dランクの割合は前年度よりさらに上昇している。
表9) 「破袋度」評価と「容器包装比率」評価の関係
| 破袋度評価点 | 容器包装比率ランク | 合計 | |||
|---|---|---|---|---|---|
| Aランク | Bランク | Dランク | |||
| 0点 | 評価数 | 20 | 7 | 12 | 39 |
| 率 | 51% | 18% | 31% | 100% | |
| 3点 | 評価数 | 32 | 8 | 10 | 50 |
| 率 | 64% | 16% | 20% | 100% | |
| 5点 | 評価数 | 515 | 49 | 32 | 596 |
| 率 | 86% | 8% | 5% | 100% | |
| 合計 | 567 | 64 | 54 | 685 | |

2) 「破袋度」と「禁忌品」混入の相関
下図のように、禁忌品混入の有無も、破袋度の良否と関係があるといえる。
破袋度が0点の場合、6割弱が禁忌品の混入有となっており、高い混入率となっている。
表10) 「破袋度」評価と「禁忌品」の有無の割合
| 破袋度評価点 | 禁忌品の有無 | 合計 | ||
|---|---|---|---|---|
| 混入無 | 混入有 | |||
| 0点 | 評価数 | 16 | 23 | 39 |
| 率 | 41% | 59% | 100% | |
| 3点 | 評価数 | 20 | 30 | 50 |
| 率 | 40% | 60% | 100% | |
| 5点 | 評価数 | 380 | 216 | 596 |
| 率 | 64% | 36% | 100% | |
| 合計 | 416 | 269 | 685 | |

