日本容器包装リサイクル協会ニュース No.45 The Japan Containers and Packaging Recycling Association
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特集 平成21年度の再商品化、協会の取り組み
プラスチック製容器包装 プラスチック容器事業部長 平石 恵一
21年度は、再商品化にかかるコストの低減、リサイクル事業の透明化、ベール品質の向上など、従来から行ってきた施策をより一層推進していきます。資源の有効活用というリサイクル事業の基本に立ち返り、再商品化事業のさらなる質的向上を目指します。 photo
より健全なリサイクルのためには、再商品化手法のバランスの確保と再商品化コストの適正化が重要です
 プラスチック製容器包装のリサイクル事業では、ここ数年にわたって材料リサイクル手法の落札構成比が突出して高くなっています。20年度の落札では、これまでの材料リサイクル手法の優先に「一定の品質基準値を満たすもののみ優先する」という条件を設けたものの、非優先となった材料リサイクル事業者がケミカルリサイクルの入札価格を下回る価格提示によって落札量を確保したため、構成比の上昇傾向にストップをかけるには至りませんでした。
 21年度の入札では、ほとんどの材料リサイクル事業者がこの品質基準値を満たして優先されることとなり、このままでは材料リサイクル手法の落札構成比が70%を超える懸念があるとの国の判断により、査定後処理能力に77%を乗じた量を材料リサイクル事業者の落札可能量に設定しました。これにより、材料リサイクル手法の落札構成比は前年より2.8%減の56.6%に低下しました。しかし、この優先事業者の落札構成比は、前年度の39.7%から50.6%と大幅に増加し、それに伴って落札単価も4,300円上昇する(ケミカル手法は8,300円低下)など、優先扱いによる高止まり傾向に拍車をかけてしまう結果となりました。
 22年度にはすべての材料リサイクル事業者が優先扱いになることも予測されるため、さらなる構成比の増大と落札単価の上昇が考えられます。こうした事態を踏まえ、小手先の対症療法でなく抜本的な解決策検討に向けて、今年4月より国の再商品化手法検討会(環境省・経済産業省合同審議会)が2年ぶりに開催されています。6月には、材料手法とケミカル手法だけでなく「固形燃料化等」手法を含めてバランスがとれ、より健全なリサイクル事業のための方向性が示されることを期待します。
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さらにきめ細かな情報開示を通してリサイクル事業の透明化を推進していきます
 協会では昨年度より、市町村が収集物を協会に引き渡した後の、再生処理事業者名から再商品化製品、再商品化製品の利用事業者名(同意されたもののみ)、利用事業者における最終用途まで、リサイクル事業における詳細な情報をホームページで公開しています(「再商品化製品の用途例」)
 分別に協力している消費者、再商品化事業の費用を負担する特定事業者にも、リサイクルの流れを知っていただきたいと思います。協会では今年度も、消費者が分別排出したものが確実にリサイクルされ、どのように利用されているのかを、わかりやすく伝えていきます。
ベール品質調査のルールを変更
ベール品質調査については、品質改善に結びつけることを目的として平成18年度から新たな取り組みを始め3年経過しましたが、調査対象期間、再調査の対象と実施のあり方などに運用上の問題が出てきました。これらを解決するために運用ルールを見直し、21年度から下記のように変更し、ベールの品質改善をさらに確実なものとすることを目指します。(「品質調査結果(プラスチック製容器包装)」>「平成21年度調査に関して」)
紙製容器包装 紙容器事業部長 鈴木 隆
世界同時不況の波は、紙製容器包装のリサイクル業界にも少なからず押し寄せています。落札平均単価も再商品化の開始以降初めて上昇しました。今後は、市町村に対して、紙製容器包装の分別収集に理解を示していただけるようアピールしていきたいと思います。 photo
再商品化事業者の落札単価、事業開始以来続く価格低下から、21年度は、一転、上昇に
 特定事業者が1年間に排出する紙製容器包装の量は約100万トン、そのうち市町村から協会が引き取る量は約3%程度(平成21年度は約2万8千トン)と、ここ数年変わっていません。
 再商品化事業者の入札のうち、20年度は9割がゼロ円であったため、21年度については有償入札を認めることを決めました。ところが、昨年秋以降の世界的な景気後退の影響で古紙の輸出が減少し、古紙に余剰感がみられ国内製紙会社では生産調整が始まりました。
 こうしたなかで実施した21年度の入札では、落札平均単価2,931円/トンと、20年度の574円/トンに対して5倍となりました。落札平均単価は、12年度の再商品化事業開始以来、一貫して低下が続いてきましたが、今回、初めて上昇に転じました。
新たに雑紙収集をはじめる市町村の動きに注目し、紙製容器包装の分別化へとつなげたい
 雑紙収集を開始する市町村は増加傾向にあります。雑紙収集からさらに紙製容器包装の分別化へ、より品質の安定したリサイクルに移行するには新たなインフラや市民の協力が必要不可欠なため一朝一夕にはいきませんが、協会ではこのような動きを突破口として、紙製容器包装の市町村からの申込量を増やしていきたいと考えています。
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編集・発行/(財)日本容器包装リサイクル協会