日本容器包装リサイクル協会ニュース NO.43
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今日もリサイクル日和 再
何に利用されている? プラスチックのケミカルリサイクル
プラスチック製容器包装の再商品化手法である、ケミカルリサイクルによって何ができるの?どう使われているの?そんな疑問を持つ方も少なくありません。
ケミカルリサイクルの一つ、「コークス炉化学原料化」の現場を広報懇談会メンバーの消費者代表の方々と訪問しました。
再商品化製品である
プラスチック造粒物
(コークス炉化学原料)を
手に取る辰巳さん
新日鉄・資源化推進グループリーダー、
近藤博俊さん(左)から説明を受ける
園田真見子さん(右から2人目)
(埼玉エコ・リサイクル連絡会理事)、
辰巳菊子さん(右)
((社)日本消費生活アドバイザー・コンサルタント協会常任理事)
再商品化製品が利用される
コークス炉の上に立つ。
足の下ではプラスチック造粒物が
1200度の熱で分解されている
<新日本製鐡(株) 君津製鐡所>
千葉県君津市に立地。敷地約1,169万m2、稼動高炉3基、粗鋼生産約1,066万t(平成19年度)。新日鉄はプラスチックを石炭の代替品としてコークス炉で利用する「コークス炉化学原料化」の技術を開発。君津製鐡所では平成12年10月よりプラスチック製容器包装の再商品化を実施し、20年度は8都県の約30市区から約62,000tを落札。再商品化されたものの利用事業者には、自社および鉄鋼メーカーを予定。
コークス炉って何?
 今回訪問したのは、再生処理施設と再商品化製品が利用されるコークス炉です。
 コークスとは石炭を蒸し焼きにしたもので、鉄鉱石から鉄を取り出す還元剤として使われます。コークス炉とは、石炭を密閉した状態で1200度の高熱をかけてコークスにする施設です。
 「プラスチックなどの石油製品は、石炭と同じで、炭素と水素からできています。ですから、プラスチックは石炭の代替となり、石炭といっしょにコークス炉に投入し、熱分解することが可能なのです」と、近藤さん。
 プラスチックがコークス炉で効率よく分解されるために、ベールは単一電池ほどの大きさの「造粒物」に成形されます。これが再商品化製品の「コークス炉化学原料」です。製鉄所敷地内の再生処理施設で異物が取り除かれて、成形される工程を見学しました。
「炭化水素油」「コークス」「コークス炉ガス」として利用
 コークス炉内は灼熱状態なので立ち入ることはできず、炉の上にある造粒物の投入口を見学しました。
造粒物は分解されて、炭化水素油(軽質油やタール)やコークス、コークス炉ガス(メタンや水素ガス)へと姿を変えます。炭化水素油はプラスチック類原料として化成工場で利用され、コークスは高炉で製鉄に使われ、コークス炉ガスは製鉄所の発電所などの燃料となります(下図参照)。
 「私が住んでいる埼玉県志木市が分別収集した容器包装プラスチックは、協会の入札によってその多くがこの君津製鐵所に運ばれているんです。イメージを持ちにくかった『ケミカルリサイクル』ですが、分別したプラスチック容器が、きちんと利用されていることがよくわかりました。もっと消費者にも知られていってほしいと思います」と園田さん。
分別をめぐって
 「アルミが使われているプラスチック容器でも受け入れられますか?」との辰巳さんの質問に、
 「金属は事前処理工程で選別・除去しますから問題ありません。ただし、ライター、乾電池は発火するので危険です」。また、容器の汚れについての質問には、「炉内では問題ありませんが、造粒物をつくる工程で人の手を使って選別するので不衛生で、ハエの発生も困ります」と近藤さん。
 分別する消費者がリサイクルの現場を知ることの大切さが、あらためて感じられた現場訪問でした。
コークス炉によるプラスチックのリサイクルと、その利用
画像をクリックすると拡大表示されます。
ケミカルリサイクルとは…
プラスチック製容器包装廃棄物の再商品化手法で、材料リサイクルと大別されます。
分解などの化学的工程によりプラスチックとは別の再商品化製品の原材料として利用することです。ケミカルリサイクルとしては、熱分解油、高炉還元剤、コークス炉化学原料、合成ガスをつくる4つの手法が認められています。
手法別市町村からの引取量、再資源化率(平成19年度)
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編集・発行/(財)日本容器包装リサイクル協会