日本容器包装リサイクル協会ニュース NO.37
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【特集】平成19年度の協会事業計画 協
プラスチック製容器包装 プラスチック容器事業部長 畑 隆雄
ベール品質改善と再商品化コストの適正化をさらに推進
畑 隆雄●市町村からの引取量と再商品化能力
 平成19年度の市町村からの引取申込量は、約63万2,000トン、前年比4万トン弱の増加です。18年度は2万トンの増加でした。かつては毎年10万トン増でしたが、ここに来て微増といえる状態です。大都市の新規分別収集が少なくなっています。
 これまで、引取量の増加に対して再商品化能力が懸念されてきましたが、近年の再生処理事業者の新規参入と既存の事業者の大幅な能力増が見られます。19年度の市町村引取申込量に対して、協会が査定した能力は1.4倍となっています。これによって、入札にあたっては競争原理が働く水準となりました。
●再商品化手法の多様化
 とはいえ、材料リサイクルが無制限に優先される現状のままでは、他の手法の落札量を大幅に減少させる可能性があり、2、3年のうちに材料リサイクルが100%を占める事態が待ち受けていると予測され、平成19年度入札選定にあたって国に適切な対応を求めました。その結果、19年度入札選定に対する緊急的措置と、20年度以降のあり方を検討する国による「再商品化手法検討委員会」の設置につながりました。
 改正「容リ法」では「固形燃料等の燃料」が緊急避難的、補完的に利用することが認められました。協会では「固形燃料等の燃料」手法の20年度登録申請を受付ける準備を進めています。
再商品化手法別落札量構成比の推移
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●分別収集物の品質改善に向けた取り組み
 ベール品質調査を品質改善に結びつけることを目指し、平成18年度は、全保管施設の約30%で協会委嘱の調査員が立ち会う品質調査を実施、品質の悪いDランクの保管施設92か所に対して、改善計画の立案と取り組みを要請しました。うち、改善が見られなかった9施設について19年度の引取りをお断りしました。
 19年度は、すべての保管施設の調査に協会委嘱調査員が立ち会うこととし、1月より開始しています。早期に調査を始めたのは、市町村からの引取りの申込みの時期前までに引取りの可否を決めるとともに、品質状況を入札に反映させるためです。Dランクの保管施設のうち8割について、2回目の調査時にはBランク以上とすることを目指します。
品質改善に向けたプロセス
●再商品化コストの適正化
 落札単価の高止まり傾向が続くなかで、協会は「標準コスト検討委員会フェーズ II」を設け、平成19年度の入札選定方法のあり方を検討しました。また新たに学識者による「環境負荷等に関する検討委員会」を設置し、各再商品化手法の評価を進めてきました。それらを踏まえて19年度の暫定的措置を国と協議し、その結果、平均落札単価は前年度の84,600円から76,400円へと初めて約10%の低下に結びつきました。20年度も上限価格を設定するほか、合理的な入札選定方法を検討します。平均落札価格は19年度以下とすることを目指します。
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PETボトル PETボトル事業部長 松本 武彦
有償委託時代に対応して
松本 武彦●激変する事業環境
 PETボトルの再商品化の事業環境は、年々、激しく変わってきています。市町村の分別収集量は、平成17年度実績25万2,000トン、18年度計画28万5,000トン、19年度計画30万トンと引き続き増加傾向ですが、協会の市町村からの引取量は、17年度に前年度の19万2,000トンから初めて減少して17万トンとなり、18年度はさらに下回って14万トンと前年比約17%の減少となりました。市町村が独自に協会ルート以外で国内外市場向けに収集品を売却する量が増えたことによります。
 使用済みPETボトルの市場価値が著しく向上したためで、その背景には、中国の樹脂需要の拡大がもたらす国内向け供給量への圧迫、石油ならびに石油製品価格の高騰に伴う再商品化製品の値上がりがあります。このような情勢から、協会の再商品化においても18年度分の入札から落札価格が有償(再商品化事業者が協会に実施料を支払う)主体となり、19年度分ではその傾向がさらに強まり、有償分は平均トン当たり約4万円、総額約56億円の見込みです。
市町村からの取引量
●市町村からの引取量の回復・増加は急務の課題
 このような急激な処理原料コストの変動に加え、対象量が縮小した入札のもとで、各再商品化事業者の年ごとの操業量の変化が過大となり、再商品化事業者の連続した事業運営や再商品化製品利用事業者への再商品化製品の安定供給に支障が生じてきました。再商品化事業者の疲弊や再商品化製品利用需要の縮小からPETボトルのリサイクルシステムが崩壊しないようにしなければなりません。事業環境の安定化のためには市町村からの引取量の回復・増加が急務と考えています。
 協会の有償再商品化分については、その収入を市町村に拠出する体制を作り、5月末に平成18年度分の拠出を完了しました。19年度分については、有償化が一層進むとともに、使用済みPETボトルの市場価値において、地域差はあるものの全般的に協会ルートと協会以外のルートとの間の格差が少なくなってきているようです。
 有償分の拠出とは別に、改正「容リ法」に基づく再商品化合理化費用の対市町村拠出スキームも今後具体化されます。このような動向や最近のリサイクル事情を踏まえ、市町村には協会への「円滑な引渡し」をお願いしたいと思います。協会としては諸々の機会をとらえ、このアピールをしていきます。また、この点で関係筋との連携をしてまいります。
●有償委託時代に即した業務体制の見直し
 使用済みPETボトルの市場価値については、今後、石油事情等の関係要素に大きな構造変化がない限り、有償の多寡はともかく、有償での再商品化委託の基調が定着するかの感があります。協会は発足時にまったく想定していなかった取引条件、その高額化のもとで再商品化業務を実施していくという従来とは一線を画した段階に入りました。金銭の収受に責任を負うことに対応して、再商品化委託事業者の財政的要件に始まる諸業務手順や業務体制のさらなる見直しを進めます。
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ガラスびん ガラスびん事業部長 大東 博
再商品化製品が確実に販売されるための取り組みを強化
大東 博●ガラス砂への評価の高まり
 平成19年度、市町村のガラスびんの引渡量は33.9万トン程度となる見込みで、例年とほぼ同様の数量です。
 協会ルートでの再商品化製品の用途は、びんの原料70%、その他の原材料が30%ということで安定した状態が続いています。その他の原材料のうち、8割近くは舗装用骨材、埋め戻し骨材、透水性を活かした骨材など、砂に替わるガラス砂として使われています。近年では、これらガラス砂の保水性等の有用性が認められ、国や自治体の大型プロジェクトなどでの活用が広がっています。ただ、使用時期が不安定で、原料を調達するために苦労することがあります。
●多用途利用の拡大
 平成19年度は、引き取るガラスびんの品質基準が正しく守られるよう調査に力を入れていきます。調査対象を500保管施設(19年度保管施設の23%)に拡大することで、市町村と再商品化事業者の品質への意識を喚起しつつ、引取り品質ガイドラインの運用をより厳格化して、全体の品質レベルを向上させていく計画です。
 また、10万トン強におよぶびん製品以外の多用途再商品化製品が確実に販売されることを目指して、事業者間の連携を深めていきます。まずは、ガラス砂の活用実態を技術的・科学的根拠に基づいてその実用化を推進し、拡大を目指します。防犯ジャリ、園芸用床砂、土木用骨材として利用されている軽量発泡骨材は、近年着実に全国への広がりを見せ始めており、量的には多くの販売は望めないものの高付加価値製品として販路の拡大が期待されています。
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紙製容器包装 紙容器事業部長 鈴木 隆
品質向上に向けて取り組みを強化
鈴木 隆●続く少量の引取量
 平成19年度の市町村からの引渡申込量は約3万4,000トン、前年比93.6%と減少しました。そもそも、協会が引き取る紙製容器包装の量は、国内の古紙全体の2,000万トンを超える流通量から見れば、きわめて少量といわなければなりません。
 入札における競争は激化しており、落札価格は大幅に下落しています。これを主因として特定事業者・市町村への再商品化委託単価は12,500円/トンと前年の半分近くになりました。
 品質面では、リサイクルの支障となるようなものはほとんど出てきていませんが、再商品化の義務の対象外である古紙の混入が、都市部を中心にまだ見受けられます。
●RPFの効率面などを調査
 平成19年度の活動計画は、品質向上に向けて取り組みの強化を図ります。18年度の市町村からの引取品質調査結果を、19年4月、当協会ホームページに公表しました。この調査は、紙容器事業部としては初めての試みでしたが、この結果を踏まえ、18年度にDランクとなった市町村には、改善に向けて働きかけます。
 再商品化事業者に対しては、製紙向けとRPF(固形燃料)化向けについて選別の厳格化を指導していきます。また、再商品化製品利用事業者に対しては、RPFの利用先にデータの提出を求め、効率面など十分に確認していきます。
 紙容器事業部の運営経費については、システムに関わる部分の低減化に努め、また業務効率化のため、市町村に対しては、オンライン化の推進を機会あるごとに求めます。
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編集・発行/(財)日本容器包装リサイクル協会