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日本容器包装リサイクル協会について

コラム

当協会は、約35名(出向、派遣を含む)の職員と、各種お問い合せを受け付けるオペレーションセンター、コールセンターによって運営されています。
総務部、広報部、企画調査部、ガラスびん事業部、PETボトル事業部、紙容器事業部、プラスチック容器事業部などの各部間では、日々どのような業務が行われているのでしょうか。
容リ法に基づく再商品化事業の運営の様子を、職員によるコラムでご紹介します。

第5回 びん原料以外の利用を推進します~大東ガラスびん事業部長にインタビュー~

理事・ガラスびん事業部長:大東 博

理事・ガラスびん事業部長:大東 博

ガラスびんの再商品化(リサイクル)は大変長い歴史を有しています。再商品化製品であるカレットの利用率(国内全体のガラスびん生産量に対するカレット利用量)が94.5%(H18年:ガラスびんリサイクル促進協議会資料)に達するうえ、リターナブルも可能である・・・ガラスびんは環境対応容器の優等生です。
しかし、一方で「無色」・「茶色」以外の「その他の色(緑・青・黒など)」は再生がなかなか難しく、びん原料として利用される20%の量以外の80%の再商品化製品の用途開発、販売先の確保が長年課題となっています。
このような課題を抱え、本年度どのような取り組みを実施するのか。今回はガラスびん事業部長の大東さんにインタビューしました。


――――大東さんはH17年4月に宝酒造株式会社から現職に就任されたそうですが、以前はどのような業務を経験されたのでしょうか。
営業を約16年間、商品企画および販促企画を約15年間です。なかでも28歳~43歳まで担当した商品企画は強く印象に残っており、また意欲をかきたてられる分野でもありました。その当時、新商品を提案する中でびんの開発も併せて経験しましたが、特定事業者(ここでは酒類・飲料メーカー)にとって、びんのデザインは新製品の重要なアピールポイントでした。とにかく、お客様に興味を持って手に取っていただけるようなデザインでなければ、商品をアピールできません。商品をアピールできなければ売れないわけですから、「中身を端的に表現しかつ魅力あるデザイン」を必死で考えました。


ガラスびんがみな、同じ形状・同じサイズ・同じ色であれば、経済的でリサイクル適性も高まる上、リターナブルも容易となるでしょう。しかし、一方で特定事業者は、熾烈な販売競争を勝ち抜かなければならない使命を抱えているため、各社、オリジナルのデザインにこだわりをもつ傾向があります。特定事業者の皆さんの立場は私の経験からも非常に良く理解できるところですが・・・。リサイクルの促進という観点では大変悩ましいところですね。


しかし現在では、社会的な要請による環境適性と特定事業者サイドの商品価値、経済性とを両立させなければ良いデザイン(商品)とはいえないでしょう。それが当たり前の考え方に変わってきていると思います。


――――現在の再商品化事業における重要な問題・課題は何であるとお考えですか?
やはり、「その他の色」の特にびん以外の用途での再商品化製品が、全国的に安定的に販売されることです。「無色」・「茶色」以外の「その他の色(緑・青・黒など)」は、数種類の色が混ざり合っている(容リ法で認められている)ため、基本的にはびん原料には不向きです。そのため再商品化製品の約80%はびん以外の用途で利用されます。


びん以外の用途のうちのひとつ、ガラス砂については、再商品化事業者間で工事施行例や技術的ノウハウを共有することを推進し、全国的な販売能力増に寄与したいと考えています。また、ガラス砂は長期的な安全性が確保されることが必要ですので、その品質管理面についても指導を強化していかなければなりません。


また、ガラス短繊維という用途があります。こちらは最終的に住宅建材等の断熱材として利用されるものです。ガラス短繊維は国内で年間20万tの需要があるともいわれていますが、現在その原料は主に板ガラス等の品質の良い産廃ガラスによって賄われています。一方で、指定法人ルート(容リ協ルート)における「その他の色」のうち、ガラス短繊維の原料になっているのは1万5千t程度です。ガラス短繊維が再商品化製品として付加価値が高く、安定的な需要をもっていながら、「その他の色」が利用されていないのは非常に残念なことです。
その理由は原料の品質が大変重要視されることにあります(びん原料としてのカレット品質基準より厳しい)。原料となるカレットに耐熱ガラスや陶磁器、ガラス以外の異物などが混入している場合は、ガラス短繊維製造工程でトラブルの原因になり、返品の憂き目にあいます。現状の「その他の色」の品質レベルでは、限られた保管施設の品質レベルの高いところのガラスびんしか、利用できない状況といえるのです。


――――ガラス短繊維の原料として「その他の色」カレットの販売量を伸ばすためには品質が重要ということですが、協会としてどのような取り組みを実施されますか?
まず、市町村の分別収集物の品質向上が重要となります。本年度は各色全体(500保管施設)での品質調査を実施しますが、その中で「その他の色」に重点をおいた品質調査を行い、品質の悪い市町村に対しては改善を要請していきます。特に「その他の色」の品質に対する認識は関係者全般に希薄で、「無色」「茶色」に分別できなかったものを全て(異物も含めて)「その他の色」として扱っている場合が多々見受けられるからです。


また、ガラスびんの分別基準適合物の品質を高める重要なポイントは、ガラスびんが他の素材と違って割れる特性があることを考慮して、割れないように収集、選別を行っていただくことです。現状の収集方法や選別方法を変更することは、市町村にとって大変手間の掛かることであるとは思いますが、他の素材との混合収集は極力避けて、ガラスびん独自での収集方法を取っていただきたいのです。


ガラスびんが市町村の選別工程に投入される時点で細かく割れていなければ、以下のようなメリットがあります。


・ 色選別がロスなくスムーズにでき、かつ耐熱ガラスや陶磁器等の異物を容易に排除することができるため、効率よく分別収集適合物の品質を向上させることができます。
・ 市町村での選別工程や再商品化事業者での再商品化工程において、ガラスびん素材の残渣をなくすことができます(細かく割れすぎると、色選別ができず、さらには異物との区別もつかなくなるため、残渣とせざるを得ません)。本来、ガラスびんの素材は100%リサイクルできるものであり、無駄を排除できます。
・ 需要があれば、「その他の色(緑・青・黒など)」をそれぞれの色に選別することもでき、同じ色のびん原料として利用することが可能となります。


――――その他の取り組みとしてはいかがでしょうか?
協会は「容器包装の再商品化に関わるすべての主体から支持され信頼される公益法人となることを目指す」というビジョンを持っています。
ガラスびんの再商品化事業が市民の皆さんに信頼されるためには、市民の皆さんが分別排出したガラスびんが、どの事業者によって再商品化(カレット化)され、どのような製品の原料としてどの利用事業者に利用されているのか、を公表していくことが重要です。つまり「見える化」の推進です。
そこで本年度は製品の利用実態(利用事業者)を調査し、その結果をなるべく早く開示することを目指して、準備を進めていきます。


更新日:平成20年6月26日

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