日本容器包装リサイクル協会ニュース No.77
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容リ協ニュースNo.77 February 201810 さらに、こうしてつくられた堆肥は、ものを大切にして循環型社会の実現を目指すという意味を込めて「おかえり循ちゃん」と名付けられ、志布志市におけるリサイクルの象徴として市の施設や学校で無料配布されたり、または販売もされています。学校給食用の食材を栽培する農家でもこの堆肥を活用しているとのことで、「おかえり循ちゃん」は、子どもたちの食にも大いに役立っています。分別収集に取り組んで以降、年々上がっていたリサイクル率ですが、生ごみも分別し始めたことで数字はさらに上昇。2005年度には73.1%を記録し、ついに市単位で初の日本一を獲得することになります。 生ごみの堆肥化は、その副産物として思わぬメリットも生み出しています。それが、最終処分場の臭い。最終処分場といえば、一般的にそれなりの臭いがするというのは避けがたく、いたしかたのないところです。しかし、生ごみ収集を始めてからというもの、志布志市の最終処分場からはそうした臭いがほぼしなくなりました。 「市民向けの見学会や他県からの視察で最終処分場を訪れた人は、皆一様に驚かれます」こんなところにも、西川さんはリサイクルの効果を実感しているといいます。3Rの広場分野品目427 現在、志布志市の分別収集は、資源ごみ、生ごみ、一般ごみ、粗大ごみの4分野で、品目数は27にのぼっています。これほどまでに細かい分別ルールを市民の一人ひとりがしっかりと守っている背景には何があるのでしょう。 「その一つは確実な分別を可能にするための仕組みが存在することです」(西川さん) 2000年の分別収集スタート以来、志布志市では自分の出すごみに責任をもってもらうべく、ごみ袋に名前を書く方式を採用しています。さらに、合併と同時に志布直接会ってのコミュニケーションこそ、市民からの理解を深める秘訣

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