日本容器包装リサイクル協会ニュース No.76
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容リ協ニュースNo.76 November 2017123Rの広場 市内に数多くの事業体を抱える川崎市では、企業との連携による啓発活動も盛んに行なわれています。そうした取り組みの核となる組織が、「CC(カーボン・チャレンジ)川崎エコ会議」です。企業や商店街連合会など、100に及ぶ市内の主だったステークホルダーで構成される本組織では、3Rの推進について検討する会合やシンポジウムを定期的に開催。100に及ぶメンバー間の交流も活発で、ここで生まれたネットワークから多彩な取り組みが始まっています。 例えば、CC川崎エコ会議のメンバーである川崎フロンターレ、富士通川崎工場、公園緑地協会に川崎市が加わり、合同で行なっている二酸化炭素排出量を減らすための「CC等々力」活動もそのひとつです。地球環境推進室の宮川潔さんによると、CC等々力では等々力競技場における川崎フロンターレのホームゲームで売店にリユース食器の導入を2009年4月から開始しました。 「その後、2011年からは年に1度、“エコ暮らしこフェア”を開催しています。CC等々力の構成メンバーである4者が協力して開催するエコ暮らしこフェアでは、低炭素、資源循環、自然共生の3つを柱としたブースを用意。環境に配慮した生活“エコ暮らし”を、ワークショップ形式で楽しみながら学べる環境イベントになっています」(宮川さん) さらに、川崎市では「食とくらしのサステナブル・ライフスタイル研究会」と共同で、夏休みに親子で楽しみながら環境について学べるイベント「食とくらしがつくる地球の未来 みんなでいっしょに考えよう 夏休み親子チャレンジ」を開催しています。 「川崎市に工場をもつ味の素、花王、環境・コンサルティングのイースクエアが2011年に設立した“食とくらしのサステナブル・ライフスタイル研究会”と川崎市が主催する体験型環境教育プログラムです」と話すのは、当プログラムの運営に当たった地球環境推進室の内田洋平さんです。昨年に引き続き2017年の夏休みに全3回にわたって開催されたプログラムには、食品や洗剤の工場見学、環境についての話、ワークショップ、クイズ、まとめの発表会など、多彩な活動が盛り込まれました。 「このプログラムを通じて、子どもたちが家族や地域とともに、身近な環境課題に気づき、毎日の自分の暮らしとのつながりを考えることで、『環境に正しい』ものさしを持ってもらいたいと考えています。」(内田さん) 行政と地域内の企業が連携し、地域ならではの環境教育プログラムを開発して提供する。この新たな取り組みは、行政とステークホルダーとの協働における、ひとつの理想形といえるかもしれません。川崎フロンターレと連携した広報「エコ暮らしこフェア」「夏休み親子チャレンジ」企業との連携による新たな取り組みにもチャレンジ

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