日本容器包装リサイクル協会ニュース No.73
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先ほど、PETボトルのリサイクル製品のイメージを高めたいというお話がありました。しかし、その前段階として、そもそも日本人の環境に対する意識は変わったのでしょうか。レジ袋の削減のための有料化など、消費者向けの環境対策に早くから取り組まれたイオングループさんは、その辺りどんな印象をお持ちですか。普段のお買い物の中で、常にエコに関するマークをしっかり確認して購入するお客さまがどれだけいるかと聞かれれば、あまりポジティブな答えはできないかもしれません。しかし、先ほどお話しさせていただいた「海のエコラベル」の認証を受けた水産物を売り場の一箇所に集めるなどの工夫をし、その意義までもしっかり説明することにより、興味を持って賛同いただけるお客さまが確実に増えています。さらに高校生や大学生の環境に対する感覚が、私たちの世代と違ってきているのは大きな希望ですね。例えば、電気自動車ひとつとっても、「環境面への配慮から意識的に選択する」というということではなく、「環境に良いものを使うのは当たり前」という感覚を彼らや彼女らは持っていますから。それはとてもうれしいお話ですね。当たり前といえば、イオンさんではPETボトルて分別が非常にわかりやすい容器です。1995年から、消費者に使用済みPETボトルのリサイクル品を積極的に選んでもらえるよう、当協議会が認定したPETボトルリサイクル推奨マークを付けるようになりました。この認定基準はかなり厳しいものだと自負しています。実はオリンピックの組織委員会が調達行動について定めた試案で語られている4原則をあらためて確認したところ、本マークの認定基準とぴったり符合することに気づきました。その4原則では、1.どのように供給されているか、2.どこから調達して何の原料が使われているか、3.サプライチェーン、4.資源の有効活用という点をそれぞれ重視することが語られています。例えば、トレーサビリティでいえば、私どもの認定基準では一般の家庭で一度使われたものを原材料として25%以上含むことを前提としていますので、その材料の調達先や製造におけるすべての工程で何が使われているかまでを追って調べます。そのため、認定されたリサイクル製品は、トレーサビリティが大変確かなものとなっています。そうした面から考えても、東京大会ではPETボトルリサイクル推奨マークが調達においてお役に立てるのではないかと考えています。最近、ヨーロッパのサッカーチームでPETボトルの再生繊維によるユニフォームを採用したところがありましたね。はい。これまでは、リサイクル製品に対する抵抗感を抱く人が多いかと思っていたのですが、サッカーのプロチームの例を見ても、世界的には人々の価値観が「リサイクル製品を利用することはカッコイイ」というように少し変わってきたなとは感じています。ただ、日本ではまだまだで、2016年リオデジャネイロ大会でも再生品を素材としたユニフォームやシューズがTVで散見されたのですが話題にのぼることもありませんでした。東京大会では、そうした情報も人々の間にもっと届くようになれば、それをきっかけとして日本の皆さんのリサイクル製品に対するイメージも変わるのではないかと期待しています。しかも、選手の皆さんの着るユニフォームに、私たちのPETボトルリサイクル推奨マークが付けられ、世界に発信できたら最高でしょうね。ぜひお願いしたいと思います(笑)。環境への配慮が特別ではない社会を目指して宮澤哲夫さん鬼沢鬼沢鬼沢宮澤金丸2020年東京大会では、PETボトルのリサイクルからつくられた日本代表のユニフォームが見たいですね2020年年東東京大会では、京大会では、PETボトルのリサイクルからつくられた日本代表のユニフォームが見たいですね2020年東京大会では、PETボトルのリサイクルからつくられた日本代表のユニフォームが見たいですねリサイクル団体容リ協ニュースNo.73 November 20165

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