日本容器包装リサイクル協会ニュース No.72
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容リ協ニュースNo.72 May 20164kg/びんt05001,0001,5001,054kg1,054kg1,301kg1,301kgガラスびん1tあたりのCO2排出量247kg247kg再生材(カレット)を利用した場合バージン資源のみで製造した場合 容リ協の平成27年度における市町村からのガラスびん引取量は36.4万トンで、26年度引取実績量35.7万トンに比べて、7千トンの増加と順調に推移しました。一方、ガラスびん再商品化製品の利用状況では、ガラスびんの出荷状況がビールやウイスキーなどで好調だったことも背景に、ガラスびんの原料となる「びん原料カレット」への需要が引き続き好調で、27年度は 市町村が回収する段階で細かく割れてしまって色分けできず、残渣として埋め立て処理されているガラスびんの廃棄量は、およそ20万トンにのぼると推定されています。この廃棄されているガラスびんの再資源化は、長年の課題となっています。そのため、平成28年度もガラスびん3R促進協議会をはじめとする関係者の皆さまと残渣の減少に向けた活動を継続していきます。 さらに、品質の改善も重要な課題です。品質が悪いと選別や破砕を行なっている再生処理事業者に大きな負担をかけるだけではなく、カレットを原料とするガラスびんやガラス短繊維、骨材などの最終製品の品質にも大きな影響が及びます。そこで前年度に引き続いて残渣率の高い市町村や品質に問題がある市町村を訪問し、コンテナによるガラスびん単独収集や平ボディ車による運搬、手選別の採用など、残渣を少なくしたり品質の安定性を高めるために有効と言われている方法への改善要請をしていきたいと考えています。市町村ですでに採用している収集選別方法を変更していただくことは一朝一夕でできることではありませんが、粘り強く要請していくつもりです。 再生処理事業者との関係では、市町村から引き取ったガラスびんの適正なリサイクルの実現のため現地検査を実施するとともに、再商品化利用製品の利用の実24.5万トン販売されました。また、びん原料以外の用途では、路床・路盤用途、ガラス短繊維(断熱材)、軽量発泡骨材など安定した需要を確保し、10.3万トンの製品販売実績となっています。このようにガラスびんブームは続いており、今後のガラスびんリサイクルについても好循環が期待されます。態把握に努めます。現地検査においては、帳簿や在庫の確認、関連法規の遵守状況だけではなく、安全面・衛生面のアドバイスも併せて行ない、労災や過積載などの事故の予防に力を入れたいと思います。 なお、27年度に市町村や再生処理事業者の協力のもと、ガラスびんリサイクルにおける環境負荷の分析を行ないました。この結果、ガラスびんの製造工程でカレットを投入すると、天然資源の削減、省エネルギー、CO2の削減などの効果を確認できました。容リ協ホームページにその詳細な結果を掲載することで、関係各界に広く利用いただくとともに、今後の再商品化に活かしていきたいと考えています。ガラスびんの需要増を背景に、リサイクル事業は堅調に推移残渣削減に取り組む一方、LCA分析による好結果を広くアピール4つの素材ごとに、リサイクル事業を取り巻く現状や課題、28年度の活動計画をご説明します。平成28年度の容リ協事業特集3Rの優等生としての特性をさらに発揮すべく、残渣の発生を減らす取り組みに注力していきます。ガラスびん事業部容取り巻く状況市28年度の重点課題

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