日本容器包装リサイクル協会ニュース No.71
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容リ協ニュースNo.71 February 201612 生協は、組合員である消費者自らが事業の意思決定や運営に参画する協同組合です。現在、全国各地に131の地域生協(地域を活動の場として、店舗や宅配による小売り事業を中心に行なう生協)があり、その世帯加入率は日本全世帯の36%、組合員数は約2,000万人にのぼります。 「私たちが目指すのは、事業を通して組合員一人ひとりの暮らしをより良くすること。そのため、現代社会の最重要課題である環境問題に生協が取り組み始めたのは、必然でした」と話すのは、日本生活協同組合連合会(以下、日本生協連)で環境事業を担当する新良貴泰夫さんです。日本生協連は、全国各地で活動する地域生協などが加入する全国組織。各生協と協力し、生協全体としての事業の取り組みを進める役割を担っています。 新良貴さんによると、生協における環境保全に対する取り組み、中でも環境に配慮した容器開発の歴史は全国各地で店舗や宅配による小売業を展開する生協では、一般の流通各社に先駆けて3R活動を積極的に推進。環境に配慮した容器開発などで、業界の環境対応をリードし続けています。長年にわたり、3R活動のトップランナーとしての役割を果たしてきた生協の取り組みをご紹介します。3Rの広場全国各地で店舗や宅配による小売業を展開する生協では、流通業界をリードする3Rのトップランナー日本生活協同組合連合会   組合員からのボトムアップでいち早く3R活動を推進 組合員の声から誕生した、芯(コア)のない(ノン)ロール古く、すでに1974年に洗剤の詰替商品の開発実験をスタートさせ、1981年には商品化を実現しています。さらに、1982年には芯なし仕様のトイレットペーパー「コアノンロール」を灘神戸生協(現コープこうべ)が発売。翌83年に日本生協連が取り扱いを始め、「コアノンロール」は全国へと広がりました。 「こうした容器の簡素化を通じた3R活動を、一般の流通各社に比べていち早く推進できたのは、やはり生協が営利を目的としない協同組合だったからでしょう。また、これらの環境配慮商品は組合員の声から生まれたもの。消費者が事業運営に携わる生活協同組合という特色が、生協の3R活動を活性化させる推進力の源になっています」(新良貴さん)組織推進本部 環境事業推進部 新良貴泰夫さん

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