No.64日本容器包装リサイクル協会ニュース
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日本容器包装リサイクル協会ニュースNo.64 February 201413製品プラ可燃ごみ可燃ごみペットボトルプラスチック類プラスチック製容器包装プラスチック製容器包装平成9年度平成18年度平成23年度ペットボトルその他異物プラスチック製容器包装分別変更の変遷リサイクル協会のベール品質調査結果PETボトルプラスチック製容器包装施設A施設B施設A施設BDDBBABBBADBBADBBAADDAAAAAAAAH18H19H20H21H22H23H24(左)天野 隆章さん (右)久保 智洋さん連携プラザ このように、市民への啓発活動を通じて分別ルールの徹底を図り、排出時の資源ごみにおける品質向上に取り組んできた松山市は、平成23年度より念願だったPETボトルの単品収集へと踏み切ります。これまで同市では、9年から「プラスチック類」として製品プラスチック・PETボトル・プラスチック製容器包装をいっしょに収集。その後、18年からは「プラスチック製容器包装」という分別に変更し、PETボトルをプラスチック製容器包装といっしょに集め、中間選別によりそれらを分別するという方法を採用していましたが、単品収集に切り替えたことで、PETボトル、プラスチック製容器包装ごみの品質が格段に高くなったといいます。 「以前はPETボトルのキャップやラベルがそのままで捨てられていることが多かったのですが、今ではそれらが付いているのを探すのが大変なほど、松山市の分別は驚くほどのレベルに達しています」と話すのは、市からの委託により家庭ごみの収集と選別を行う松山容器(株)の天野隆章さんです。 「プラスチック製容器包装とPETボトルの混合収集を始めた18年当初は、市民の皆さんも市役所も、私たち事業者もまだ慣れていないことが多く、プラスチック製容器包装に関する分別基準の知識も浅かったため、洗濯ばさみが間違えて捨てられていたり、コンクリート片までも混入しているなど、選別ラインでは大変な苦労があリました」と当時を回想するのは、松山容器で松山市の選別ラインを担当する久保智洋さんです。18年度の協会の品質評価で、改善計画の策定、実施を求められるDランクとなってしまうということもありました。このことは、新聞にも取り上PETボトルの単品収集の開始で品質も大幅に向上げられるなど、一時は大変な騒ぎになったそうです。そこで、松山市では「Aランクを実現しよう」というかけ声の下、事態の解決に向けて動き出します。その中心となって活躍したのが松山容器でした。同社では、ビニールの袋を破くとともに、その袋を資源ごみと分離してくれる破集袋機を導入。さらに、紛らわしいごみはすべて写真に撮って選別スタッフの教育に役立てたり、ベルトコンベヤーのスピードを落として選別要員も増やすなど、次々と手を打ち続けたといいます。結果、翌年の品質調査ではDランクを脱出したのですが、プラスチック製容器包装とPETボトルをいっしょに集めるのには限界があるということもあり、松山市ではPETボトル単品収集への変更に踏み切りました。 PETボトルの単品収集を開始した23年度以降、協会が行なう品質検査においてほとんどの項目でAクラスの評価を受けています。現在、プラスチック製容器包装、PETボトルそれぞれの選別ラインからは、通常ならあるはずの異臭がまるでありません。これは、松山市の市民の皆さんの分別がいかに優れているかの証拠です。7年連続のリデュース日本一の松山市は、資源ごみにおける品質でも優れた実績を残し続けています。選別作業

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