No.63日本容器包装リサイクル協会ニュース
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日本容器包装リサイクル協会ニュースNo.63 November 201311小杉 浩文さん連携プラザに拡大。戸吹町に「プラスチック資源化センター」を新設し、資源化を可能にしています。さらに、可燃ごみと不燃ごみに加え、資源物の戸別回収も開始しました。また、わかりやすい分別を目指し24年4月からは「容器包装プラスチック」と名称を変更。そうした施策により、同市のリサイクル率は上昇し続け、23年には35.2%を達成しました。全国各市町村におけるリサイクル率の平均が約20%(セメント原料化等を除く)であることから、同市のリサイクル事業が大変高い水準にあることは誰の目にも明らかといえるでしょう。こうした数々の取り組みにより、着実にごみの減量化を実現してきた八王子市では、施策を実行する上で何より大切にしていることがあるそうです。ごみ減量対策課の小杉浩文さんは、それを地域住民とのきめ細かなコミュニケーションだと話してくれました。 「市民の皆様の理解と協力なくして、ごみの減量化を実現することは叶いません。そのため、本市ではこれまでに様々な啓発活動や情報発信を行なってきました」 実際、16年に家庭ごみの有料化を導入した際には、市民への説明会を計1,700回余りも行なったといいます。また、プラスチック資源化センターの新設に当たっては、計画の過程からすべての情報を広報誌やホームページにて公開。より多くの人たちの意見が新施設の建設計画に反映されるよう、有識者や地域住民などをメンバーとする専門の協議会も設置しました。 「18年12月には、広く市民や事業者などのメンバーが集い、構成された『ごみゼロ社会推進協議会』を設置しま そして平成25年の今年、八王子市では同市のごみ処理に関するアクションプランを記した「八王子市ごみ処理基本計画」を刷新。今後10年間にわたる重点項目を発表しています。 新計画では、さらなるごみの減量化に向けた様々な取り組みが記されていますが、中でも特筆すべきは埋立処分量ゼロへの挑戦です。 「可燃物から発生する焼却灰は、18年からエコセメントに利用しているため、埋立処分量の大幅な削減が実現できました。しかし、組成分析の結果によると、可燃ごみには資源化の可能な紙類がまだ多く含まれています。不燃ごみに関しては、本来不燃ごみではない廃棄物が50%以上含まれていることも判明しています」(橋本さん) そのための対策として、八王子市では職員の戸別訪問により市民の分別意識を高める啓発活動を開始しています。さらに、26年に改修工事が終了する戸吹不燃物処理センターには、手選別ラインを新たに導入。資源化できる量を増やすことで、34年度における埋立処分量ゼロを目指しています。 毎年行なわれる「みんなの川の清掃デー」や「みんなの町の清掃デー」といったボランティア活動に、1万人余りの人が集まることからもわかる通り、八王子市には自分たちの街を自分たちできれいにしようという意識の高い住民がたくさんいます。そんな市民力の高い人たちが数多く住む同市なら、埋立処分量ゼロも夢ではないはず。10年後の八王子市が今から楽しみです。市民力を力に新たな挑戦へした。本協議会では、市のごみ減量に関する施策を具体化し、推進する目的で、年数回の会議を実施。一般廃棄物の減量やリサイクルの促進、適正な処理などに関する意見交換を行なっています」(小杉さん)121086420(万トン)57565554535251(万人)22年度23年度15年度105,532105,53275,88775,88781,43181,4318,2198,21932,20932,20914,44614,44628,61928,61923,61823,618536,095536,095563,253563,253564,980564,98016,51016,510家庭ごみ収集量と人口の推移可燃ごみ不燃ごみ資源物人口16年10月家庭ごみの有料化22年10月プラスチック製容器包装の回収19.919.933.133.135.235.24545リサイクル率実績50403020100(%)H15(年度)(目標年度)H19H23H34目標20,00016,00012,0008,0004,0000(トン/年)H15(年度)(目標年度)H19H23H3417,73217,7322,3602,36044944900埋立処分量実績目標

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