容器包装リサイクル20年のあゆみ-公益財団法人日本容器包装リサイクル協会
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38 平成12年4月、容リ協は紙製容器包装の再商品化事業を開始しました。もともと紙のリサイクルに関しては、容リ法がスタートする前から古紙の「主要三品目」と言われる新聞、雑誌、段ボールなどで長い歴史と実績がありました。平成12年度に再商品化が開始されてから紙製容器包装についても、リサイクルの支障となるような品質に関する問題はさほどなく比較的良好に推移していたため、当初は品質調査を行なう必要性は高くありませんでした。 しかし、①容器包装以外の古紙混入が多い市町村が見受けられる、②申込条件(入札条件)と異なる引取形態が散見されるような事実もあったため、平成18年度から品質調査を実施することとなりました。本格実施に先立って平成17年度に試験的な品質調査を実施し、その結果をもとに品質評価表など必要な取決め事項を確定しました。 平成18年度に開始した市町村の保管施設116か所からの引取品の品質評価の結果は、Aランク84か所(72%)、Bランク16か所(14%)、Dランク16か所(14%)でした。Dランクの市町村をはじめ品質に問題のある市町村へ改善を要請。その後も品質調査を継続的に実施してきた結果、平成27年度には品質調査をした保管施設108において不合格となるDランクが0となるなど、改善が進んでいます。 紙製容器包装の再商品化事業がスタートした平成12年度は、日本から中国向けの古紙輸出量は37万トンでしたが、平成13年度147万トン、平成21年度491万トンと急増していきました。中国の製紙産業における急速な設備能力の増強に伴うもので、国内では生産能力に見合った古紙の調達が困難となる製紙会社も出始め、古紙需給が極めて逼迫してきました。このような状況を反映し、輸出価格が先行して上昇し、それに引きずられ国内古紙価格も高値で推移していきました。 再生処理事業者を最終的に選定する入札の落札平均単Topics1分別基準適合物の品質向上の取り組みTopics2有償入札を認めるに至った経緯や状況Topics■ 古紙価格の変動紙容器事業部2.2万トン2.2万トン■ 品質調査結果の推移実施件数Aランク21年度24年度27年度18年度116262510102100500108108BランクDランク848494941011011071071161616161613年度12年度20年度21年度22年度23年度24年度25年度26年度27年度28年度14年度15年度16年度17年度18年度19年度(万トン)468102010015020025050014514514814814714714514514814814714714414414814815415416516518318325025024324314314313113183835.05.05.85.87.77.76.96.97.17.18.28.28.28.28.08.08.38.38.48.48.98.99.39.39.19.18.98.99.09.01.1万トン1.1万トン2.22.22.52.53.13.12.82.82.72.72.92.92.82.82.72.72.62.62.82.82.72.72.62.62.52.52.32.32.32.3市町村からの引取実績量市町村分別収集実績量引取実績市町村数■ 紙製容器包装の市町村分別収集実績量、市町村からの引取実績量・引取実績市町村数の推移*市町村分別収集実績量は国の公表数値3.5万トン3.5万トン143143

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