平成14年度再商品化委託料金に対し余剰精算金が発生した主な理由について

平成15年7月1日

財団法人日本容器包装リサイクル協会は平成15年6月末に、委託契約を結んだ特定事業者に対して、再商品化委託料金の請求書を送付しました。この際、平成14年度においてガラスびん、PETボトル、紙製容器包装、プラスチック製容器包装のいずれの素材においても余剰精算金が発生したため、平成15年度の再商品化委託請求金額からこの余剰分を差し引き請求しました。


【平成14年度 再商品化委託料金の余剰精算状況】
 
特定事業者からの委託料収入(a)
余剰精算金額(b)
精算率(b/aX100)
ガラスびん(無色)
7.8
2.9
37.6%
ガラスびん(茶色)
10.9
4.3
39.9%
ガラスびん(その他)
8.7
1.4
16.5%
PETボトル
173.2
82.4
47.6%
紙製容器包装
44.4
35.5
79.8%
プラスチック製容器包装
255.7
42.4
16.6%
(注)単位:億円、ただし精算率は1円単位で計算

【余剰精算金発生の主要素】
 平成14年度は、ガラスびん3種類、PETボトル、プラスチックおよび紙製容器包装の4素材、6品目においてすべて、支出が収入を下回ったことによって余剰精算金が発生しました。
 平成14年度では、当協会の収入の99.8%は特定事業者等から預かる再商品化料金であり、この増減が収入の増減に直接反映します。支出は再商品化事業者への支払いが94.5%を占めているのでこの支払いの増減が支出の増減に直接反映します。なお、この状況はほぼ例年どおりです。

【予算の策定】
 予算策定のもっとも基礎となるのは、特定分別基準適合物(ガラスびん3種類、PETボトル、プラスチックおよび紙製容器包装の4素材、6品目)毎に、市町村からどの程度の引取り量があるかを予測することです。これを予測するために、全国の市町村に対し、予定している分別基準適合物の引渡し量について予備調査を行います。この調査等を勘案し、再商品化事業者への再商品化委託費用総額を予測します。この総額に協会運営のための予想される必要経費を加えて支出総額を見込みます。
 一方、支出に見合った収入額を策定するためには、特定事業者等からの再商品化受託料収入を予測します。このためには、国の定めた再商品化義務総量等を基礎として再商品化受託単価を設定します。
 こうして策定した平成14年度収支予算書では、収支同額として繰り越しや不足を発生させない内容となっています。すなわち予算段階では原則として精算を予定していません。
 平成14年度の再商品化受託料総収入は、事業部門別収支計算書(精算前)の収入の部に記載のとおり、予算額約492億円に対して決算額約522億円で、予算比6.0%増となっており、大幅な乖離があるとは見なせません。
 ところが、支出では、予算に対して決算額が大幅に下回りました。全支出の増減に大きな影響を与えるのは、中心的事業である再商品化委託事業で、全支出のほぼ99%を占めており、再商品化委託事業費の増減が全体に大きな影響を与えます。この再商品化委託事業費は、予算額約489億円に対して、決算額351億円と当初予算を29.1%下回りました。
 多額の余剰精算金が発生した背景は、このように当初予算に対し、支出が減少したことにあります。具体的な例を紙製容器包装、プラスチック製容器包装にとると下記のとおりです。

【紙製容器包装の余剰精算について】
 紙製容器包装については余剰精算額は35.5億円でした。この内訳は、予算に対する収入増が4.9億円、支出減が30.6億円です。
 この支出減の要因は、再商品化実施量が少なかったこと、再商品化委託単価が低下したことにより、支払った総再商品化料金(再商品化費用)が、大幅に下回ったことです。
 予算策定時に予想した特定事業者等からの受託見込量は約97千トンでしたが、再商品化実施量は約25千トンでした。言い換えれば、再商品化の実施が、特定事業者の義務量(受託見込量)の約25%に終わったということになります。無論、市町村から引き渡された量に対して義務が発生し、受け取った量を再商品化したので、再商品化した量にかかわらず、協会に再商品化を委託した特定事業者は義務を履行したことになります。
 このような義務量と実績との大きな乖離は、国が立案する5か年計画と実態の乖離に起因するものです。平成15年度からは、5か年計画が見直され、また義務量の決め方についても特別の配慮がなされたことにより、義務量と実績の乖離は大幅に少なくなる見込みです。
 再商品化事業者へ支払う際の単価は、予算策定時に参考とした平成13年度の単価に対し、49%減となりました。低下の要因は、固形燃料等の再商品化においてコストの安い手法が本格参入したこと、全国に配置されている再商品化事業者の立地の偏りが大きく改善されてきたこと、入札競争が激しくなり再商品化事業者がコストダウンの工夫・努力をしたこと等が挙げられます。
 なお、再商品化事業者による入札単価は、今後も多少の低下はあり得ますが、今までのような大きな低下は期待できないと見ております。

【プラスチック製容器包装の余剰精算について】
 プラスチック製容器包装については、余剰精算額は42.4億円でした。この内訳は、予算・決算額共に272億円で、予算での増減はなく、支出減が42.4億円です。
 この支出減の要因は、再商品化実施量が少なかったこと、再商品化事業者への支払い単価が低下したことにより、支払った総再商品化委託料金(再商品化費用)が、大幅に下回ったことです。
 予算策定時の引取見込量280千トンに対して実績量が88.8%の249千トンと減少し、これが支出額減少の最大要因です。すなわち、引取予定量が予算量を下回ったことにより、協会が再商品化事業者に支払う費用がほぼ比例して減少しました。さらに、実際の再商品化単価は、再商品化事業者間の競争により予算対比4.8%減となったことも寄与しています。

【より精度の高い予算編成に向けて】
 当協会は、より精度の高い予算を編成すべく主務5省と協議を継続しています。また、特定事業者の代表の方々に参加いただいております素材別事業委員会に諮り、再商品化委託単価の算出方法の見直しを図っています。
(以上)